好きな人に彼氏彼女がいるなんて、当たり前だろ 皆惚れてる
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新札の交換詐欺があるという 騙されるほど旧札無い吾
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いつもより密着度高い ちま猫ちゃん 一緒にいようね ゆめのなかでも
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来る日さへ知らずを知りてなほ 「生きる」 人が人たる尊きひかり
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色淡くラベンダーの花咲き初むる容赦もなしの炎天の日を
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誰彼たれかれついを知ることなかりせば 祇園精舎ぎおんしょうじゃかねたのしむ」
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この雨に河のほとりの紫の華奢な花さへ折れざりけるに
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伸べれども触れ得ぬ望み 月鏡 身こそ傷まば気もぞ病むべし
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ストリートビューにぼんやり ありし日の姿ぞ見えて呼ぶ 「おかあさん!」
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ねがいごと どうぞ どのとも 何事も無く また帰って眠れますよに
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静物は知恵の輪暮れる影ながく悲観の曲線楽観の曲線
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泣きはらす 一夜もあると 笑い合う 君は私の 太陽だね
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帰宅まで堪えきれない雨粒に どこか優しくすれ違う傘
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みんなにも 優しくしたいし されたいし そんな余裕が 今もあるなら
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くちびるで伝えられない想いごと握り潰してここに立ってる
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ぼうっとして 前を流れる 隅田川 時間ってこんなに ゆっくりなんだ
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サンデーカップ 今日は食べない いつかのための甘いあまいおまもり
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自分より 劣る人見て 安心し 我が醜さを 見て安心し
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魚にも鳥にもなれず仕方なくなったヒトでも楽しくいたい
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どこが好き?キミの馬鹿げた質問に 真面目な顔で鼻だと答え
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「生きてる」を強く感じた夏の宵 千切れた縄を首に巻き笑む
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誇ること 若い者にはまだ要るようだ 年を取ったら 燃えにくいゴミ
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アクセサリー 写真供養のきっかけに たった一人で13回忌
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山々の 隙間から湧く 白雲は 悲心ひしんつづる 付箋ふせんの様で
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「負けたことある」ことに怯えるよりも「踏み出せたこと」それを誇ろう
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チャリ置き場 置いて歩いた やるせ無さ みてみぬ周りと 君と笑顔と
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我が母は亡母憎しと言ひけれどカーネーションを白く供えぬ
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「こうです」と言われ「そうだ」と応じると知らんくせにといつも怒られ
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つけっぱなしのテレビと強い日差し 殺したい奴が多い夏の日
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靫草うつぼくさ 枯れにし頃に菖蒲あやめき 半夏はんげしやうじて田植たうゑはる
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