人肌が恋しいなんて言うけれどほんとは君に触りたいだけ
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半年もこっそり彼を見てたから帰る時間も靴も覚えた
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知っているテスト範囲を「どこだっけ?」君に聞く意味気づいてほしい
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珍しくちゃんと授業を聞く君の肩でふわりと羽が舞ってる
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白月が 川瀬のすすき金色に 染める雅な 趣き咲かせ
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大通り避けつつゲームセンターへ小さな暴風域を抱えて
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灰色の 疲れ引き摺り 歩く手を 枯れた芒が やさしく撫でた
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宝くじ どうせ当たらん そう思う? そろそろ俺が当たると思う?
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日々過ぎて 幼馴染と縁遠し 無情の秋の 下で淋しき
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坂上がり 幼馴染の母校にて 学祭ありて 面影偲ぶ
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ミルクティー無くなるまではテスト勉続けてみようと机に向かう
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さみしさが泡立つ夜をていねいに洗うみたいに秋雨が降る
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QRコード作ってゆくように競ってオセロの勝負はすすむ
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Let It Beではなく俺はLet Me Be 日々惑うけど答えないけど
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よーそこの若えの、自分だけの花咲かせと爆ぜるピストルのたま
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世の中で最も尊い存在のあなたの匂いを永久保存
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十月に真冬の予感ホッカイロ商店街に北風の吹く
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服が欲しいそう思っても手が出ない誰も私を見ていないから
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ツアーT着てYouTube見るけれどかの地におらぬ日常の闇
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文字ひとつ大小だけで違う道検索バーの中の宇宙よ
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「ぬくもりがほしかっただけなんだよね」呟く背中 冷え性の僕
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あの歌が意味の分からないおまじないになってしまった 街は4月、暮れ
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わたくしを操りたくてしかたのない人が「操られるな」と言った
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人数が多ければいいって訳じゃない←言いたかっただけですあああ
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何だかね とっても寂しい 夜がある 涙が自然に こぼれてくるんだ
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畦道を駆ける少女の曼珠沙華 まつり囃子の遠い笛の音
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テレビでは初冠雪と山映し一斉に盛る日向のとんぼ
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秋寒波 思わず作る寄せ鍋で 季節の変わり とくと感ずる
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秋と謎 共に深まる午後の5時 事件も外も闇につつまれ
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僕ですら呆れるほどのつたなさをかわいいと言うランドセルの君
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