連休だし 美味しいものが 食べたいな たっぷりの出汁で 根菜を炊く
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十年も経っても息が苦しいよ どれほどの涙で長女猫あのこを濡らした
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トマト缶 開けて広がる イタリアの 陽射しと想い出 頬張りながら
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僕の夢 君が彼方へ 持ち去りし 何も無くなり 一から重ね
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テンションが上がる宮島さんごとにビールを飲めばまるで初恋
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夕立に 逆光のせいで よく見えない 逆によかったな 密かな思い
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夕立に あなたの顔が 眩しくて 「よく見えないね」 微かな笑い
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連休の青空に干すTシャツに味見をさせる今年の風を
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「人はみな 美しいもの」と 人が言う 自画自賛とは はなはだしいと
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嗚呼ああ今日も 人は静かに 散っていく 春の桜見る 四月の終わり
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けして明るくはないけれど薄闇に細くかがやく蝋燭であれ
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「生きることは食べることだよ」『食べよう!』と帰り道キミとナポリタン
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お魚に春って書いてさわらです  春が好きなら好きだといいな
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いつからか 絆無くした 人類は みなを削り 自ら儚く
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今日はナポリタンの日なんだそうです 勇気出し言うゲ|ムのチャット
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ふと思う 深夜二時半 「本当に あなたとわたし どこが違うの?」
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なにもない 平凡な日々 「要らない。」と 云われてるよな 余生を過ごす
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口元に 微笑たたえ 生きたいな マスクの下の 儚い野望
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人は言ふ 狭い視界で 物見ものみべからず 雪に白鷺しらさぎ 蛇に草薙くさなぎ
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スズメバチが罠にかかったの見てる女子高生なら私ですが…
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ゴールデン・ウィークは畑で読書を 私、みんなより大人である
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素晴らしいなと新人の君はもう輝いていた才気煥発
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「ユニセックスだから」と君がコロン吹きかけた手首を静かになぞる
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初恋を昭和レトロな喫茶にて今も待ってる古希はしつこく
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夜アイス罪悪感を吹き飛ばす店に態態糖尿は行く
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山にいるななつの子らを忘れたか都会のカラスがごみをついばむ
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いくつかのことばの糸の絡まりを抱き留めたままページをひらく
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ランドセル からす追う追う 影法師 明日は試験 今は17
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「やっぱりさ、俺にしとけよ」。どの口が言うか、と君は思うでしょうね。
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ゆっくりと休み休み歩く道  お互い歳をとったね愛犬よ
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