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青信号を待ちぬ少女 炎天のビルの日陰を 待避所にして
22
夜に降る雨が別れの合図だと止んでから気付いたよごめんね
4
ぐちぐちと ぐちをこぼして いるひとの よこでぐつぐつ なべがにえてる
6
プラハにて 飲んだジュースの グラスには 付いていたんだ 目盛にホワイ
4
太陽が 家にこもれし ここ十日 吐息のように 空は白みて
12
時期ずらし ひとりゆうゆう 時を待つ 朝日差し込む コインランドリー
10
国境で 待たされた 過ぎゆく時間 チェコGrass 伸び過ぎてるよ
3
石だたみ モーツァルトも 歩いたろう 地下に入って チェコビール
4
なんとかのブートキャンプのなんとかの出で来ぬをこそなんとかしたけれ
4
朝靄に モルダウ川に かかる橋 いつの時代に タイムスリップ
6
幾人の生徒に傷を負わせけむ弱き小さき声が佇む
19
声聞けば 山の麓に 居るようで 囀りはまた 夢の続きか
18
鉢植えのひまわり五輪咲き揃ひ一輪陰向く我の化身は
25
梅雨あけぬ七月尽のひるさがり珈琲のみつつ紫陽花をながむ
8
午前五時窓から見える十字架に烏がとまった僕はもう寝る
9
ルツェルンに チェルビダッケ 現れた 遅きテンポで 動く巨体
5
ザルツブルク 浮き立つ指揮台 カラヤンだ 速きテンポで おどるフィガロ
4
バイロイト ワーグナーに威圧され 逃げこむ医務室 優しきドクター
6
トウキビを 作りし夏の哀しみは
白鼻芯
(
はなじろ
)
先じて吾遅れをり
22
とんかつの定食食べて惜しまずに伊藤博文 出す吾は小二
12
パリパリを横から奪ったその音は 君の唐揚げオーケストラ
3
ご近所の蝉がおかしい普通なら ミンミン言うのにミミッ……ンと言う
9
神妙な顔してワインのコルク抜く 友人の眉がすごく寄ってる
4
二十二の誕生日にと贈られたブレスレットはもう似合わない
3
有名な歌人は真似ず個を求め脳の記憶へ我が彷徨ふ
14
心地よき雨音を掬い油切りせば五色サラダに乗せるから揚げ
12
陽を返す白に涼しき青揺れるスミレの花に力抱く夏
14
標識のみなとみらいの矢印は空をば指せど道は灼熱
12
店先に八ツ橋があり中三の旅行で食みし京都へ行ける
15
願はくは
今一度
(
いまひとたび
)
の春を得て過ぎし悔ひ路を辿り行かまし
9
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