卒アルは 焼いて捨てたり かの高校の 我が人生の 汚点と断じ
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なんべんもなんべんなんども学習せん頭を一発殴ってください
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忘年会チャイナドレスで咲くためにすねにあてるひげのかみそり
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その時計「休め」の時刻を報じるの失くさないよう脳にうめこむ
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在宅でかるくあやつる機器の画面つづくサジェスト「ゾンビ 飼い方」
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水槽に浴衣の袖をひたすきみあと少しの金魚がほしいの?
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濡れそぼつ 般若の刺青しせいに口づけをしとねの熱を妬むべからず
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骨すらもで抱き寄せる若君を小野小町は荒れ野にて待つ
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スーツからライター盗むきみがまたあいにくること祈ってるから
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歳かさね せつない現実 忍びよる 「大丈夫だよ」と 抱きしめてほしい
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寄りすがるきみのかいなはひゃっこくて離さないでよ二度寝をしよう
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「狂愛」の二文字にはまる情ならばまだ貴方を人と呼びます
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春分の 昨日を境にお日様の 勢力拡大 夏に向かって
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カルタゴに塩撒いたのは嘘だって今日も歴史は移ろい変わる
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折り紙に一言添えて手渡した 同じクラスになれるといいね
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君に何があったんだろう、「僕」から「俺」に変わった火曜日の朝
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駒ちゃんは ちっとも男を 欲しがらない それがあたしには 素敵に見えた
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やっ…た!やった!やったぞ!勝っちゃった!サムライJAPAN球史を作る
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杖をつき ご当地チャーム ひっつけた おばちゃんがいる ダイソーにいる
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あり触れて どこか見たこと あるような 恋愛ドラマを 作り続ける
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苦虫を 噛みつぶしたような 顔で言う お前のことは もう好きじゃない
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お日さまは ご機嫌なようす 昨日より 薄いコートで 玄関を開ける
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迷ってる追いかけられる探してるそういう夢も楽しみに見る
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昼休憩早めに取って間に合った カッコ良すぎる男たちの絵
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空高く白鳥のむれ羽白く畑でカラス卑屈に跳ねる
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死にきれず生きあぐねる日々の餞に灯りを点すよ暖かくして
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すべり台以外なんにもない公園 仲間はみんな殺されました
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桜色の折られぬ水に棹さして幾里下る春の舟唄
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公園の池に桜木一休みコーヒー三口みくち 明日あすもお花見
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公園の池の端で見る桜うぐいす加わりちょっと贅沢
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