さざ波の池に飛び交うとんぼかなおかげで暑さ2度程忘れる /暑中御見舞い申し上げます
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まどろみを 崩す暑さは 梅雨の中 盛夏の猛威 骨身震わす
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公園の 広場にポツンと 寂しげに 残された君は まるいやつなり
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牛丼の卵を序盤に割る君は サル目ヒト科 違うニンゲン
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真夜中に『キン肉マン』を起きて観て今朝の血圧10029ひゃくにじゅうきゅう
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冷房が効いてて選んだジーンズを慌てて麻に 外は過酷だ
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ねえあのね最近増えたの思い出し笑いそののち幸を願うの
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不揃いの果物くだものたちが熟してく亜熱帯めく夏の教室
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手のひらの線で運命決められてたまるもんかとこぶしを握る
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好きなもの数えて眠る独り寝の月の光が眩しい夜は
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聞いていたものとはちょっと違うけどこれも恋かな恋なんだろな
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水分を補給し無理せずボチボチと 週が始まる頑張りましょう!/Utakata仲間の皆さんへ
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児の増ゆる昭和の頃のあり様を 児の減る今の範とせぬかは
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心外な 候補当たりて 母怒り 激昂見るも 老いを憐れむ
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児の増ゆる南の国のあり様を 児の減る国は範とせぬかは
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草取りの予定を反故にしutakataの涼風に聞く四十度の報
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園児らに 先生笑っておはようと 園庭プールに水はりながら
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白南風を待つ夏座敷より雨に濡るる庭ながめつつ芭蕉の気分に
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茫としたもやがだんだん形を成しその隙に何らかの二粒を飲む
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明け方の砂浜で波が打ち寄せてそれから、それであとはそれだけ
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慰めや 共感なんて 二の次で いまほしいのは 心の平穏
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梅雨つゆの中 各地猛暑かくちもうしょと 都知事選とちじせん オリンピックに まだアツくなる
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失った分だけ広がるキャパシティ コップに入った半分の水
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さよなら織姫 君はお姫様でヒーローにはなってくれない
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もう十八、ではないけれどこの切符 握りしめて もうすぐ君に
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思い出す 本音隠して君のこと「嫌い」と言った十四の夏
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エンドロールひとつひとつを呼び声に褪せるまでここにいたかった海
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僕に手を振ってくれない人だけど僕は貴方にずっと手を振る
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生きるとは求めるものとは愛すとは問は立てども答える声なし
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恩師逝き四十年前の姿思い出す 君も出会えよそんな先生
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