大切なものということ分かっても 「でもね…」で始まる私の身勝手
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ひと休みそう言われてもキラキラと ひかる夜から只今地獄
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列島は寒暖差あり南北に君の心は稚内だよ
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雨上がり 曇り空眺め ホットコーヒー 初夏の訪れ 忘れる肌寒さ
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つばめがとんだ後を見ていた もちろんそこに燕は居なかった
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スーパーのお子さまカゴにビスコ入れ レジ立つ二歳気分は大人
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癇癪の多い息子の地雷原 見極め進む
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君笑う僕が微笑むその隙間小さき死にて埋めれる隙間 
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今日もまた天気予報が当たらない科学は未だ発展途上
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雨降りで 気分上がらぬ こんな日は 吹奏楽の マーチがいいな
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優しいね 他に無いときの褒め言葉 君に言われるなら悪い気はしない
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友の声久々に聞く心地など想像しつつ雨空見上ぐ /Voyager1ボイジャー
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熱中症警戒アラート開始なる いまだ皐月の声を聞く頃
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おひな様 こいのぼりらが大集合 次に集うは ラッセンの絵か
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明日の朝 雨やむ予報を知りながら 今夜のうちにゴミ出しをする
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テフロンが剥げたからって捨てないで! 鉄パンとして 再生させて!
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窓越しにわずかに明るみ感ずるも 雨音もまた窓越しに打つ
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やっとこさ 黄砂にまみれた服たちを おしゃれ着洗いで今日は部屋干し
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ねこたちと仲良く 目ショボの雨の朝 週末おでかけのためのてるてる坊主
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三十一 何度も数える指折りも 老化防止の運動になれ
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窓からの弔問客がふうわりと部屋を一周 青空へ飛ぶ
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1本の竹から生まれる工芸品 人生そのもの職人の命
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黄昏を 背にして笑う 君の眼に 宿る茜が 僕さえ染めて
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雨降りに頭痛来るやと覚悟すも 腰痛も来りてしばし臥せこむ
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雨の日は お日様休み 大木の 枝葉寂しく 一緒におやすみ
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駅までを疾走していくワイシャツにひと月前の制服を見る
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雨粒が 木々の緑に おはようの シャワーで迎える 朝の始まり
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シクシクと痛む首すじシトシトと雨降り昨日少しやり過ぎ
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春先にティッシュで溢れた屑籠を 横目に2回くしゃみ弾けて
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古傷も 新たな傷も 携えて 今日も歩くよ ゆっくり歩く
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