透くような手と手が寄りてまた離れふれあい合うは暁の空 \ 光る君
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物憂げに生徒ら今も歌ふかな秋の教室 小さい秋見つけた
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ひと月でutakataに出す投稿が百首達成三十一文字
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この夏に孫達きみらと遊んだシャボン玉屋根より高く空の彼方に
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庭先の無花果の実が膨らんで収穫迎える秋の到来
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一日に三首目標短歌うたを詠む我が人生の生きた証しに
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うたかたの皆が出てくる夢を見て余韻の中で開けるカーテン
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実習の医学生らとの雑談で気づけば我は祖父世代なり
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ごくごくとエナジードリンク飲み干して 仕事に向かう月曜の朝
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気にしない。そう思えば思うほどに いろんな場面でアレと出くわす
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静かなる緩徐かんじょの調べ 泣いているのか笑っているのかモーツァルト
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漆黒の宇宙に見える光のごとブルックナーの調べ優しい
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窓枠に並んだ帽子小さくてお行儀のよい幼稚園バス走る
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祝おうか今夜は調子よい日です煙草の残機は少ないけれど
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生まれ出て悩んで擦れて巡り来るすべては奇跡 あまり気負うな
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こんなにも深く通じる人がいるこの人生も奇跡のひとつ
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つまらない人生ですがと語り出すどれもこれもが濃くて新たで
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嫌な問い「何をされてる方ですか」生きるをしてる者ですけど
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名前と役職しか知らないのにこんなに好きになっている 吊り橋効果かそれとも
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皆思い思いの記憶があるんだろ だから思い出話は尽きない
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ずっと先も覚えてるんだ あの声と3秒止まった歩みと微笑み
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25mプールの5m地点でぼんやり 本当はどこに
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会いたかった人に言いたかったことも言えて顔は忘れた 嘘ですハッキリと
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ヒトの為に色付けてんじゃないだろうにあんたたち 謝るのもエゴが過ぎるね
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唐突にグータッチねだる幼児おさなごに 驚き照れつつ こぶし合わせる
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理不尽をゴリ押しできぬ人間は徐々に居場所が狭くなりけり
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旅立った愛犬思い涙する虹の橋にて再会望む
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今日もまた眠れぬ夜となりそうだ休まる夜はいつになるのか
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幾夏いくなつの標準偏差に差はあれど満点取れる気がした放課
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1人では解決不能とわかりつつ頼れる先もどこにもあらず
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