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想
(
おも
)
ひては
千重
(
ちへ
)
頻
(
し
)
く
頻
(
し
)
くに差し
汲
(
く
)
めど
掬
(
むす
)
べぬことを知りて差し
含
(
ぐ
)
む
2
堂々と している恋も 日陰のも 短歌にすると 同じ恋愛
6
いつもなら 一人で歩く この道で 隣に君が 歩く幸せ
10
熱もなく電話待ってる駐車場 いつまで続くリモート診断
4
「大丈夫 一緒に行って あげるから」 ほんとは僕が守りたいのに
8
「この赤とひと休みしよ」囁いたあなたの首、もう日に焼けている
6
「もう青に追いつけないね」信号に微笑むきみへ夏風よ吹け
7
OD
もリストカットも世間での「自分らしさ」の輪には入れず
7
信号をきちんと守る人だからぼくの一部をきみに委ねた
7
この命期限の切符が切られたら 私は迷わず
貴方
(
あなた
)
を探す
6
どんよりと こころの如き おぼろ雲 出番を待つは 初夏の青空
6
とどまらず 前腕すべる 洗面水 物質もわれも 時間の関数
8
人間、 飼い猫を愛で 虫を殺す 関係性だと 正当化して
4
起きぬれば 雨のそほ降りしめやかに
紫陽花
(
あぢさゐ
)
の
上
(
へ
)
に舞へかたつむり
3
タンタンと 君へ近づく この電車 心ざわめく 「降りてしまいたい・・・」
16
須磨
(
すま
)
の浦
網引
(
あび
)
きす
海士
(
あま
)
の
朝日
(
あさひ
)
なす まぐはし
樣
(
さま
)
よ
身過
(
みす
)
ぎなりせば
3
たまにはね 感覚センサー オフにする でないと情報過多になるから
7
「信用に関わる」と「心に余裕を」が相反する上司の言葉
3
子も巣立ち幼き日々を懐かしむ 息子
3
人よく育てたな
5
携帯やパソコン、ポケベルなくっても あの夏の恋は本物だった
8
算数はふいに役立つときがあるバランスボールふくらます午後
7
棚を開け 要るもの一つ 取るるたび すわ、オヤツか?と ねこと目が合ふ
9
この瞬間眠れぬ人へ「わたしもです」 エアーであなたの背中をさする
8
雨だから買い物やだな 有り合わせで三品 怠惰は発明の母
6
未読欄間違って消す ああこれは「さっきの手紙のご用事なあに?」
6
喫茶店 ゆっくり流れ 消えてゆく ぱちぱち泡の クリームソーダ
7
来ぬ事が わかってるけど 待ち続け 蛍の光 流れる窓辺
7
会社から 飲み会オッケー出たけれど 飲みたい女
(
ひと
)
は ノンアルライフ
7
甘長
(
あまなが
)
の 軸を切っては 香る青 夏を感じて いる台所
12
ちま猫の お鼻キッスで 起こされる 母はときどき 白雪姫か
8
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