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寂聴版源氏の話読み終えば姫君方に会えぬ寂しさ
13
蔵出しの辛口旨し三千盛フェスタの庭のおでんに行列
33
部下たちは東大京大一橋 上司の我はほんの駅弁
8
恋すれば人は人らしく恋せずば
翡翠
(
ひすい
)
の杯の底無しの
如
(
ごと
)
14
山間の 日差しを浴びる福寿草 一足早く春の便り告ぐ
21
まあ、そうね、考えてみて。あの人があの日おまえを許したわけを
6
日替りのOS漁りに使ひたるUSBも呆れをるらむ
6
こっそりと隠れるように盗み見るまだまっ暗い四時半の空
15
今日の夢の続きを見れるのならば幾らだって惜しくないのに
8
おれだけ苦しいの間違ってるから 換気扇の下で咳をする
6
あの夏の記憶凍らせ眺めをりもし溶けたらばきみは消えぬべし
14
金メッキはげてもあいしてくれますか 真鍮のままのわたしもですか
8
あの時に家出できずに律儀なる吾にいまさら馬鹿と言いたい
20
娘にも子の権限がある物だ縛る我が母飛び立つ我が
娘
(
こ
)
17
潮騒が私を見てる涙すら声すら出さず波に引く砂
22
太陽のような笑み、君は春生まれだったね あたたかな君だものね
11
大人って 子供と比べ 面影が
十年
(
じゅうねん
)
振りも 割と変わらず
8
君の前で少しかっこつけたかったからまずFコードを練習した
8
面倒だすべてがすでに面倒だつぶやく午後の湯沸かしの音
12
ずるずると言い訳ばかり口にして正しいことも分からぬ夜更け
12
空を飛ぶ夢を見るたび 同じオチ 君のいる街へ 急転直下
6
朝焼けに透かして赤い君の耳少し齧れば血の味がする
5
ツーショット 卒業式の思い出を 直視出来ずに モザイクにする
5
昨年の 雪ではしゃいでいた僕を 今日の雪見て 思い出してね
6
一四〇字
(
決まった字数
)
のなかにおさめるのは得意 そこだけで息ができる
7
大鬱かましてるとき来る通知すべてに助けてくれといいたい
5
漠然とどこかに帰りたい
家
(
ここ
)
のほかに帰る場所もないのに
7
足音が怖くて息を潜めてるパルコのトイレで暮らそうかな
7
古い町午前六時の鐘を聞く窓の外では雪がしんしん
10
じょうずにやりたい生きるとかそういうのぜんぶできないことばかり
5
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