出番無く期限切れてた備蓄食 後悔しながら無事を喜ぶ
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陽ざかりの窓の向かふの古庭に人を待つやう百日紅ある
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しき陽をあつめてそよぐ花菖蒲に耳立てをれば 言問こととひもするか
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食いしばり歯茎から滲み出る血液その味だけは君とおそろい
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なす術もないまま時が過ぎていく助けてください助けてください
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十一月までは生きると決めている決めたからには眠剤を飲む
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こっちにも こんなところも 若白髪 わかしらがそろそろどれも 普通ふつう白髪しらが
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一ミリの長さの針で全身を刺されるようだ例えるならば
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様々な色を混ぜれば混ぜるほど完成された黒に近づく
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ひとりごち街を出歩く少年よ横目で見つつ俺もただ歩く
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厄介な親類がいたらこんなのだろう黒黒とした不安に耐える
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中空に向かって手を伸ばしています一人でなんとか夜を生き抜く
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悲しみで涙あふれて仕舞わぬようまつ毛美容液気休めに塗る
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お金では買えない物があるなんて言ったくせして君は嘘つき
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断捨離は出来ないでしょうそれなりに良い頃だった思い出がある
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めざめては きのうのきくも ちりはじめ 気色もみせず きざしもみせず
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やみくもに百首もよめば いい歌がいくつかのこる しきしまの道
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かずきち、と「ち」をくっつけて君を呼ぶこれは私の愛の証だ
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週刊誌、フォトの向こうのひとひとの目ぞおそろしく 避けております。
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ゴール裏 汗滴らせ声を張る 楽しさ悔しさ胸で混沌 /負けた…
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髪の毛だけ?(笑)後ろ姿のことかしら?? 大弐三位・賢子はもちろん(知ってますよ♩有馬山〜)
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貝合わせ 見られて感動 束の間で 予告が予告が 涙の予告が>光る君
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皇后と同病持つ吾子 ご公務のお姿何より良薬となる
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暗闇の箪笥の横で崩れゆく 泣きたいくらい小指が痛い
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新聞を取ることもせぬ夫なれどこの秋最初のストーブ付ける
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見つけた正解を歯車の流れに乗せ行こう友よさようなら
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みなで唱える異郷の名 あなた迎える人にも挨拶したい
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あの音を真似て呼ぶ君の名 はたと嬉しそうに聞こえる我の名
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合わせて買ったイヤリング晴れの日に家でお休みしてもらったんですう
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車窓から見える雲たち圧巻で 左手伸ばせば触れる気がして
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