君の名は人とのご縁に恵まれるようにつけたの だから大丈夫
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温かいコーヒーにしよう 豆を挽く君と 芳香に包まれる午後
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思はず笑ふ憎しみにさへ正義の羊はりつきゐて弱きを挫く
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盛大な雷鳴と雨で幕開けた 十月の風に息吹き返す
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好きだった気持ちは私の宝物 手に取れないのが淋しいけどね
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こっちだよ手招きする彼走る我 30年の距離なかなかなかなか
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結び目に 意味は孕まず立ち上り ストイシズムの鐘が鳴る
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綺麗に伸びた澱んだ腕に 渦中のそれに姿勢を正し 乱す支度の赤のその
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欲目伏せ 空の視線で発展し 良い機会に才能開花
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振り返える衆共 いい加減失せて 私を殺す君の番
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雨雲に溶ける爽快ブラスの音 初秋の虫も暫し観客
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雷走り猫飛び上がり抱きついて私のひざを拠り所にす
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ゆで卵剥くのが下手な私でもお金貰える日出ずる国で
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少年の 宝物ってなんだろう からくり箱は カラコロ笑う
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実年齢 きいてもいいよ 自信ある 私の生きてきた証だから
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細波さざれなみ 立てば田面たのもとなりて はるかにする稻雲たううんの波
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厳しくて 真っ直ぐ硬派 お祖父じいさん 酔うと単なる 可愛いおじい
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ねこおひる 早めにすませ わが猫らの くつろぎ姿 ゆっくり眺む
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聖餐式やっぱりちょっと行きづらい 黙食だけどね コロナ恨めし
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教会に行けぬ日曜 ちょこちょこと 美味しいもの食べ 命の洗濯
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とろけてた体そろそろ戻る頃姿見せぬか秋の野良猫
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秋雲あきぐもに あかねのさしてゆふされば 紫だてるひむかしの空
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彼女から 言われた通り この瓶を 一番広い海に流して』
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春来たらやろうとしたが夏終わり秋はどうだろ冬はやれない
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義体にはいいかあさんのゴーストが来てるみたいだいつもは何処に?
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一応は子育て「ゆう」が欲しいです もっとめてよ無償でやったし
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暑いのを我慢して着る秋衣 乙女心に一粒の汗
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月さゆる都に衣打つ声を千里の外に誰か聞くらむ
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風揺れの 垣根の空も 澄みわたり 木蓮の実る 秋の入り口
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秋雨が ビルの鋭角 柔らかに 隠すように降る 角の立たぬよう
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