空のあお涙の雫掻き集め許されるなら同じになれば
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明るめの口紅纏い会いに行くあの日のあなた笑っていたのに
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サ終後にオフライン版リリースを予定してます 人生ゲーム
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思い出が明滅してる 非常口のマークが炙られて揺れている
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似た世界 じきに終末が来るから 散策しよう 自慢のヘリで
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澄み切った空の青さに癒されて明日に繋がる無限の未来
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フィアンセの徐行運転 やさしさが蕩けて滲むマジックアワー
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夕暮れに「明日もまたね」と帰りゆく君の「またね」はいつまで聞ける?
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財布には千円しかなくて、カラオケでフリータイムで歌えるか、ギリ。
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来客に音もたてずに消える猫毛溜まりだけが残る長椅子(再)
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頑なに背を向け黙る君がいる誰も味方がいないがごとく
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春愁 私の見た夢はいつか貴方になって去って行く
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改札を抜けてひらけた黄昏にふと目奪われ他人ひと乱す
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川越えて掲示板でも見に行こか 見て何になると引き返す散歩
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「前を向け テレビを見るな 早く食え」毎朝同じ 小言言ふなり
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最期の日 最後のページの 一行を 君への愛で終えられたらいい
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すれ違う旅の行方で僕たちは互い違いに愛に乾いてる
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実家行きを 傘か日傘か決めかねて ちょこちょこ見直す週間予報
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芳年の筆先のごと孕女の胎裂きてみよおまえの血筋
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蒸し暑く サメにゃんリラコを 試しをる 肌触り良し 涼しき良き品(これはユニクロ)
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検診の前夜を忘れて酒を飲む だって貴方が来てくれたから
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「ありがとう」ママは幾度もくり返す親になるとはこういうことか
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すやすやと寝息をたてる幼子に失くしたものを取り返してる
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月曜日休みの諸々持ち寄りて蒸した教室授業始まる
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早鐘をうつ心臓はちいさくて軌跡のようにおいてゆくきみ
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自動ドア くぐりしあとに 濡れ裾の 雫残りて かかと滑らす
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ひだまりをこわがるだれかがひまわりを太陽のようだと言っていたね
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目に青い一面の田は水落とし 農夫黙々炎天下の午後
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一日に何回「ママ」と呼ばれたか 何回「待って」と答えただろう
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一歳は恐る恐ると手を伸ばす 顔ほどもあるひまわりの葉へ
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