通学路照らすおひさま燦々と頬撫でる風春の合図
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都合よく塗り直される世界地図誇りと大地踏みにじられて
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素潜りでキンクロハジロがすなどるは濁った河の汚れた魚介
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「何糞」と「死んでも口を割らぬぞ」と厳冬耐えた今年のアサリ
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白黒の警邏車両の隊列でキンクロハジロ濁り河ゆく
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放水路よく見かける鳥の名はキンクロハジロ鴨の眷属
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横綱の 綱の白さに めざめたり 春へと向かう 薄墨うすずみのアサ
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積もる雪見るから竦み痩せてきてピチャピチャと鳴る融雪の音
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シジュウカラ梅の香匂う庭の木につがいのさえずる清けきあした
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ウグイスの初鳴き待ちて歩く道 春の音待つ弥生の月に
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孫帰る 嵐の如く過ぎし日々 日常戻るも寂しくもあり 
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ゆめ見では かめを飼ってる とこのなか めさめてふとん もちあげさがし
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最近は 日が長くなり 暖かく 感じる日増え 春見え隠れ
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ただいまと帰れば脚にうりゃうりゃと前後ろ右左ニャゴヌゴ
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ざわめきも よる静寂しじまに 澄みわたり 街の一部屋 離島に変わる
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毒母よ 言葉でハート 刺すのなら いっそナイフで 心臓ハート刺してよ
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頑張らなくていいしんどくなるからと優しい言葉でもね私はほかの生き方知らないの
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聞き流せ 気にするなよと 人は云う 心抉れし 言の葉 刻みしままで
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我は今ばらけしジグソーパズル一片ワンピースずつ集めてはから零れり泪とともに
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幼き日この背におんぶの弟の大きな背中に我が壊れし心暫し預けり
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鮮やかな 真っ青染めた ワイシャツの 今日はなんだか カタカナの気分
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名前すら思い出せずに解かれたゲームセンター跡地の小ささ
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日が暮れる 君といる温もりに ただただ溶けて 溶けてるだけで
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寝つけない夜でも ねこを腕に抱き 頬すりよせる その名はしあわせ
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家路へとそとがほんのりあかるくてきせつがかわるうすあおのそら
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いつだって言葉は足りない足りないな 砂漠で水を欲しがるように
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死にたくはなくなった日々に結ぶくつひものただ結ぶだけの動作
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わかりあうことを諦めたんじゃなくはじめから僕ら別々の星
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手を繋ぎ 歩きながら見上げてる 君の横顔 澄んだ星空
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黄色くて大きなチューリップおはなが買いたいな 咲くのを待って毎日を過ごす
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