鞭打のそびらを固めギブスありて白き胸像四肢のあらざり
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鎮魂頌朗らかひびく霜降の薮紫陽花にはなあらざればいなむか
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注射をし 食事も食べさせ 便も拭く 訪問看護師 魔法の手を持つ
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柔軟剤 季節が変わり香り変え 全て息子の汗に消される
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からからと落ち葉を運ぶ風の音 暑い陽射しは無粋と嘆き
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明後日はとりあえずケーキは食べるんだ そうよ私は蠍座のねこ(母)
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「いいたまごの日」とかチラッと見たもので 味玉漬けよか 時間が遅いか
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いつの日か君と逢ったら手をつなぎ 繋いだその手を写メに残そう
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明日あしたには歳を重ねる今日の日を 迎える幸福しあわせ全てに感謝
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普通にはなかなか言えぬ感情も 短歌ウタに混ぜれば届く気がして
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詠めぬ日々 Utakata開き うたともの 歌にいいねを 付けつ過ごしつ
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秋いずこ今年も四季が乱れてる薄手のコート冬眠しかけ
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金網に すがるように咲く 朝顔を ほどく指先で 季節をなぞる
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ねこテント シッポちょろんと出ているよ チビ猫お気に入りの別荘
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今はとて袖に時雨の降るときぞまつにつれなきよとは知りぬる
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暑いからフラペチーノが飲みたいな この週末は さぞや混んでる
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一本が りんごひときれサイズなり 超ミニミニのパウンドケーキ>作った
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来週の失敗早くも告知する当たるも八卦当たらぬも八卦
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三つある猫のトイレの一番は窓辺桧の香りの砂の
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大和から飛鳥へつづく 種割れは 自由を求め抗う翼
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永遠に続くと信じこの愛にすべを捧ぐ君との世界(折句)
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触れるのも戸惑うようなやわ肌に  素敵な人と思うばかりで
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好きなものだけを集めた部屋に居て募る寂しさに似た感情
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ひんがしの 星が賑わう 夜があけて きらきら光る 霜月の庭
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本人の同意もなしに受理される太郎と花子の婚姻届  
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今日までの 長い道のり 思ふ時 お疲れ様と 誕生祝う
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いいひとと いわれつづけて いきてきた ぼくのちんちん ひとよりちっちゃい / ひくしょんW
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消えそうな 友の心の 命の火 また燃えあがれ 僕は願うよ
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音溢れ 光煌めく 社交場 密やかに 影咲く野薔薇
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美術館市場に神社てんこもり小さな港町は今日も凪
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