納豆の日には必ずラインする一足先に年を食ふ友
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「やりたかったみんなずるい」と泣くくらいもう元気だね明日は行こう
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帰るなり胃の奥底に押し込める リボンで包み返された恋
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風呂場からシャンプーハット姿消す 成長の印こんなところに
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暑すぎて項垂れている向日葵の焦がれる日は地の照り返しか
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世界中平和になれと願うとき自分は何かと戦ってないか
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旅先で 目覚めたような 空間に 居てはったのは 夢のまた夢
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はなむけに、カーネーションの青いやつ。わたしのことは忘れていいよ。
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ここにあるあってはいけないものをみてま コーヒーをいれてのむリアル
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巣立ちする空に線ひく曲芸のつばめの四羽古巣をのぞく
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テレビみて作ってみたの食べてみて 味見はしたの?するわけないか…
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猛暑日は子供の遊びも奪い取る 歓声消えた寂しい公園
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朝涼の風を巡らす家中に ほんの束の間夏が薄れし
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テグス張り鳥から守りしブルーベリー。初収穫の五個を妻と分けあふ
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始発は、相変わらず🈵でも座れて、これから🪑禅、沈思黙考ありがとう
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ジーパンが最後に吠えたあの台詞耳から離れぬ「なんじゃこりゃー!」
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ペアルツク今時ダサいと笑えどもそもそも僕に彼女おらず/これ…私だ…
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鉄格子からぽつぽつ送り梅雨 泣いてくれるな瞼の母よ/食い逃げ4部作①
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「もう二度と来るんじゃないぞ」念押されシャバで食いたきメシのあれこれ/食い逃げ4部作②
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とりあえずビールで祝杯臭くない普通のメシを胃に詰め込む/食い逃げ4部作③
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ポケツトにたつた百円また逃げる前科の数を重ねるばかり/食い逃げ4部作④
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気のせいだ思い上がりだこの馬鹿めあのの視線ぼくにあるなど
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スナックで俺よりモテる男には 顔に大きな青あざがあり
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キミんちのWiーFiルータのパスワード 聞くに聞けなく4Gのまま
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恋しいと恋のさかいに君がいていつかの笑顔が胸に痛くて
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正確な 税の徴収の如き死は 生ききってから考えますね
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夕時の篠つく雨のぬかるみの 泥粒の絹の肌に散り飛ぶ
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だこちてが上手く言えない君と僕 檻破れずに傷つけあって
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ひとときの海馬をかすめた指先に 焦がれる胸を海に返して
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逢いたいを重ねども またかささぎの尾を眺め 風の中にいるなり
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