早春に 老いた男女が 立ち話 癌の話で 会話成立
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4日春 3日寒いと 言うけれど 三寒四温 これほんまやね
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友達が 一人もいないと 嘆いても それを好んだ 自分が悪い
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したい事 しなきゃいけない事よりも 優先したいのに そういかぬ
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愛犬の いない暮らしに 慣れながら 「いってきます」と 手を合わせ
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犬猫を (うちのこ)と呼ぶ人々は 子供を犬猫扱いしてる
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あわてんぼの君にひとこと言いたくて 休憩するの忘れてないかい
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ねこたちのきゅうかく嗅覚 じつは すごいのよ おかあちゃんたちの すうまんばい数万倍だよ
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チュロスにはシールがついていなかった なんだか損した気分になりぬ>ヤマザキパン祭り
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ダーツ的 君たちなったら 分かるかな この苦しさの 辛みと痛み
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部屋あかりパチリとつけて夕刻を夜へと変えて夕餉ゆうげの支度
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優しさの物々交換今日もまた のんびりやろう だらだらと
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共通の話題は誰かの悪口だけそれでも会話がないよりマシか?
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お互いの 趣味のはなしに 興味なく 集まる意味も 無き家族なり
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また寒波今度はここをけてってよその事などどうでもよくて
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我が主治医いしは 自分を褒めろ 楽しめと 教えくれりも 方法やりかた知らぬ
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理解せぬ母に大声あげてする虐待だろか窓の外見る
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発達障がいでこぼこの 寄り集まりの 我が家族 われ独りだけ 責められしけり
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世の中は 達磨落としが 趣味な人 妬み蔓延る 社会のゆえか
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眠気をさますように陽が入り込む午後、校舎の影の中にひとり
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褒められる こともなきまま 成長し 自己肯定の 上げ方分からぬ
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君がいいにおいと言った柔軟剤見かけると少し顔がほころぶ
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諦めた 母とのあいちゃく 求めしは 無理と再び 傷心の朝
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お互いに 顔も知らない他人でも 短歌うたで芽生える 仲間意識は
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虐待と言われて消える動物ショーじゃあ人間になぜ芸やらせる?
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春と冬反復横跳び天気予報あったかくあれ願うこんにち
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未来から逆算の果てに描き出す最強のいま now loading
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夜色の風に揺れてるカーテンをコートに仕立てて月を迎える
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買うだけで読んだつもりになる本が平積みされていく部屋の隅
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読んでみて考えてみても分からない 折句の詠者おしえて答
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