ひさかたに君の消息聞く午後は少しの道も遠廻りせん
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寒くって春がきたとは思えない春の花粉は鼻にきている
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切れかけた街灯の下またたいている十五年分の感情
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きのこ傘雨に弾かれ艶を増す誰も知らない朝のはじまり
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石突を見つめて傘をきつく巻く 絞めたい首でもあるのだろうか
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の想い重く重く 地の底までと重く想いし
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弥生そら 月と木星 寄り添いて 星の絵の具と 群青パレット
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いつ見ても片方だけで落ちている手袋迷子の仔猫のように
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ママちがう ショベルとブルを間違えて 謝罪するまで説教続く
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孤に徹すあまりの酷に過ぎ来たる過去も甘やかな感傷もなし
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柔軟さ失い老いの加速する義母を案ずる日々始まりぬ
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卒業を目の前にして気づく幸せ ぽろりと落ちた涙は後悔の味
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二分咲きの寒梅揺れて偕楽園 我らの梅は酒で飲もうぞ
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春は後退あとずさりし 窓濡らす寒夜かんや 冷雨れいう止む日 待ち侘びる弥生
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だんだんと大人になっていくのかな まだまだ小さい君でいてほしい
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おはようと声かけられて照れ笑い 家では見せない君のよそゆき
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夢叶い リフォーム終えた 友の家 二十五年の 月日を語り
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お疲れた母を横目に 当のねこ 安静にせず飛び回りたり(苦笑)>タカコ様ありがとうございます😸
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年一の猫ワクチンは一仕事 終えてやれやれ肩の荷降りる(ねこ母様お疲れ様です)
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ママごはん作ってくれてありがとう 2歳児が言う台詞でしょうか
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もし僕が 猫になったら 君の前で 何も知らない ふりをしてみる
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8時間働き食べて寝て起きてまた8時間今日は何曜
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平静をよそおいきれず冷や汗が 鰻のお代うなぎのぼりで
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よしゃいっちょうけふは鰻をくふてやれ 無分別にも暖簾くぐりて
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亡き父に連れられ食べた鰻屋は 今も神田でのれん守りて
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蕾みより香りを放ち沈丁花忘れないでと言わんばかりに
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転勤に曾孫一家は四月より北海道へ 涙もよほす
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湯上がりに 二人で飲もう 冷やし飴 ベランダ座り 夜空見上げて
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春先の 寒い小道に 二人きり 誰も知らない 温もりがある
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夕暮れの商店街はダンジョンできみは勇者でぼくはヒーロー
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