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ひさかたに君の消息聞く午後は少しの道も遠廻りせん
32
寒くって春がきたとは思えない春の花粉は鼻にきている
12
切れかけた街灯の下またたいている十五年分の感情
10
きのこ傘雨に弾かれ艶を増す誰も知らない朝のはじまり
12
石突を見つめて傘をきつく巻く 絞めたい首でもあるのだろうか
9
彼
(
か
)
の想い重く重く 地の底までと重く想いし
7
弥生
宙
(
そら
)
月と木星 寄り添いて 星の絵の具と 群青パレット
25
いつ見ても片方だけで落ちている手袋迷子の仔猫のように
13
ママちがう ショベルとブルを間違えて 謝罪するまで説教続く
12
孤に徹すあまりの酷に過ぎ来たる過去も甘やかな感傷もなし
14
柔軟さ失い老いの加速する義母を案ずる日々始まりぬ
26
卒業を目の前にして気づく幸せ ぽろりと落ちた涙は後悔の味
6
二分咲きの寒梅揺れて偕楽園 我らの梅は酒で飲もうぞ
21
春は
後退
(
あとずさ
)
りし 窓濡らす
寒夜
(
かんや
)
冷雨
(
れいう
)
止む日 待ち侘びる弥生
23
だんだんと大人になっていくのかな まだまだ小さい君でいてほしい
12
おはようと声かけられて照れ笑い 家では見せない君のよそゆき
13
夢叶い リフォーム終えた 友の家 二十五年の 月日を語り
25
お疲れた母を横目に 当のねこ 安静にせず飛び回りたり(苦笑)>タカコ様ありがとうございます😸
14
年一の猫ワクチンは一仕事 終えてやれやれ肩の荷降りる(ねこ母様お疲れ様です)
14
ママごはん作ってくれてありがとう 2歳児が言う台詞でしょうか
16
もし僕が 猫になったら 君の前で 何も知らない ふりをしてみる
9
8時間働き食べて寝て起きてまた8時間今日は何曜
15
平静をよそおいきれず冷や汗が 鰻のお代うなぎのぼりで
18
よしゃいっちょうけふは鰻をくふてやれ 無分別にも暖簾くぐりて
18
亡き父に連れられ食べた鰻屋は 今も神田でのれん守りて
19
蕾みより香りを放ち沈丁花忘れないでと言わんばかりに
19
転勤に曾孫一家は四月より北海道へ 涙もよほす
13
湯上がりに 二人で飲もう 冷やし飴 ベランダ座り 夜空見上げて
19
春先の 寒い小道に 二人きり 誰も知らない 温もりがある
19
夕暮れの商店街はダンジョンできみは勇者でぼくはヒーロー
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