嗚呼なんでなんでと言うほどのこともないだろ振られただけで
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朝 晴れてたら気持ちいい 雨はちょっとだるい 本音を言えば 本音なんてそれくらい
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「イヤイヤ」言うのは子供だけれど 「嫌」と言えるのは意外と大人
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左右みて また右向いて左みて 不安になって左みる
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かおを洗ってひげを剃る きのうも洗って剃ったのに
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「悲しくてやりきれない」てふレコードを遺影に死なむわれさうしなむ
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リビングで(また)寝落ちた旦那に毛布かけ 我は頓服飲んで寝室へ>暖房はつけました。外9℃🥶
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心根の優しい子には多分ある打たれ弱くて立ち上がれない
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お互いに 猫は私で だんをとり 私も猫に だんいただ
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暑い日にゃ気にならなかった暗闇が 寒くなったらやけに怖くて
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亡き人の 声は?笑顔は?温もりは? 忘れまいとし それでも消えて
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しばらくの間を待てばあの人に渡せるチョコも手作りにする
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どうしても食べたい食材買いに行くスーパーの鰤売り切れ鰯
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馬鹿な子ほど可愛いなどという言葉父に言われて傷ついたのは
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十年後沈む夕陽の照りつける二色にしきの浜で待っているわね
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真夜中にトイレ行くとき父のこと 起こさなくなり嬉し淋しき
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ひまわりを握りしめても血が滲む 神の御使い「上告します」
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霜の冷笑浴びつつも立ち昇る篝火花の真白きほむら
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真白な猫の毛並みをお手本に 清くフカフカ生きると誓う
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吹きすさぶ木枯らしと照る太陽と、折り合いをつけ11
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「全てには理由があって意味がある」 サタナエルともサタナスとでも
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虚構とは私の現在いまと君の夢 心を寄せて戻れない
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毎日が 過ぎて明日が 来て行って その先にある のは何だろう
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もみじ葉の血色に染めて揺れ落ちるぬし(幹)はこころを知るや知らぬや
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紅葉こうようを愛でる回廊賑やかに異国の言の葉舞い落ちるごと/河口湖もみじ回廊にて
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秋なれば炎のごとき紅葉あかあるも盛りを過ぎしくすみを愛す
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壁面に映る枯れ木の大影は 一目で蔦と見間違うほど
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鍋とかが恋しい季節が来るんだが独りで食べてさほど美味くなく
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はしはしを結ぶのだからはしという」教授の言で始まる講義/五十数年前は土木科の学生でした
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向こう部屋の妻子らの話声 秋の夜の自鳴琴のように聞こえて
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