「でもそれはあなたの最適解でしょ」とアイスに熱い紅茶かけつつ
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「ミトコンドリアみたい」とひかりに触れるきみ 夜は儚い生き物である
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テーブルの真ん中には剥き出しの君からの愛今日は梨味
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「意味ないよ」ってねこが言う恐竜が言うみんな言う そんな歌です
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我が家では 緑茶は春と 秋、冬で 麦茶は夏の 飲み物だった。
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ゆらゆらと 水面みなもただよい 身を任す 波が来る日は 奥へ潜る挑戦す
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忽然こつぜんと 姿消えゆく 影もなく 去る者追わず ネットならでは
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はたちから わたしと自称してきたが ろくじゅうなかば おれ ぼくもちがう /日本語には主語がない「トンネルをこえると」
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1本のビールでふたり乾杯し 今宵も始まる息子キミとの時間
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百年後、一人になったらもう一度、会いに行くから次も愛して
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バボちゃんがじっと見ているその先でスーモは町に馴染んでいます
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髪と服とメイクと臍とつまさきがあなたにみられる仕様のわたし
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上下とも黒を臆することもなく纏う理由をくれてありがとう
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あの人の汗と努力の時間だけ「コンテンツ」って言わないでいて
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平日のセーブポイント 割引のお寿司と推しの更新通知
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歯が痛いの 金木犀のせいだよ と ズキズキするたび キミ想う朝
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転ぶたび自転車のコツつかんでく父の「がんばれ」背中にしょって
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秋雨は野良猫の鼻冷やすだろうイオンとIKEAいくらあっても
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今だったら飛べるか柵にかけた足君のとこなら行けると思う
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バァバァの じゃぐちをしめる てがよわい ぴちゃんぴちゃんと ぼくをよぶこえ
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君がため いつから違うと気がついた そしらぬふりがうまくなる日々
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眩しくてまともに顔が見れないよ 真白の中で君の名を呼ぶ
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この日を引き延ばすために飛行機は時速三百キロで西へ
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坂道の自分の影をゆっくりと追いかけゆけば草の香ぞする
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留守番を 任せた自転車 笑ってる 降らぬ雨に 折りたたむ傘
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なめ猫のカプセルトイか かわいいね ポーチならきっと使い途もある
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金とるが いけんきかない NHK 。経営委員を 選ばせてくれ /「政府が右ということを左というわけにはいない」
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もういちど差し出された糸を受け取る 絡まったまま終わりにはしない
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彼の短歌うただんだんめなくなってきて いかんいかんとタイムマシン乗る
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湯を張っていいか律儀に尋ねてる独り立ちして二年目の帰省
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