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アゲハ蝶みかんの若葉に産む卵小さな命ぞ薬撒くのか
11
草の根に 命の息吹 感じたる 土を押し上げ 光に向かふ
32
愛しさと哀しさ混ざる夕べなり「雪かきするぞ」という父の背に
22
「折り返し過ぎた」と笑い飛ばすけど検診前夜のお茶は苦くて
23
美しい桜の下の人たちが汚いゴミをまわりに捨てる
5
君の行くところ 全部僕を道連れにしていって
5
「ごめんね」がコーラの泡に溶けなくて我が子の背中を追う帰り道
37
断ち切れず しまい込んでた過去への想い 衣類と一緒にスパッと断捨離
17
釣り人が チラホラ居てる 海岸で 見つけたのは あの日の欠片
14
君の詩を辞書に選んだあの夏にきっと私の恋が芽生えた
9
何にでもなれるし何でもある国でひとりの不在に錨を下ろす
12
洗濯がはかどる天気だ お隣のベランダから微かな鼻歌
14
安寧に 障りあること 隠す国 閉ざされたまま パンドラの箱
17
そのむかし自分で書いた天気図の線がむちゃくちゃ蛇行している
24
石投げて波紋。小石投げて波紋。伸びた影までズックで石けり
13
春の日のBL営業百合営業レターパックでいかなご送れ
6
高架下 電車の音に 掻き消され 送信取り消し 下書きのまま
16
海産を求め半刻ドライブし柳の芽吹き早緑みとむ
28
こたつ布団丸洗いして陽に晒す隣家の桜をめでつつ揺れる
28
あの日 着信履歴を 消去した ゆびさきでまた あなたにかける
5
のど自慢観てると日曜終わっちゃう後ろめたさと諦めの午後
15
掃除機の音にも屈せず 近づきぬ そろり 我が足元に愛猫
30
やわらかい皮と肉とにくるまれてそれでも軋む強情な骨
5
見回すが子供は見えずシャボン玉一つ現れて空へ昇った
15
初夏に聴く風の音色は水紋の泉に透けてそよぐゆらめき
12
3.4
年 連絡さえも とってない 人訪れて 柿ピーくれた
11
納豆の 辛子のような 気づかいを 持て余してる 冷蔵庫の中
16
旅先で 旅館の子どもと 知り合って 帰っちゃうの?と 聞く子にさよなら
16
真っ暗な 部屋に灯りを つけた時 テーブルの上 サヨナラの文字
4
いつまでも変わらぬ人でいてほしい 変わるならそう 気づかないよう
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