戦争のため 人の手で 動物の生殺与奪 握るべきじゃない/かわいそうなぞう
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卒業前 閑散とした 教室に はじめて響く 換気扇の音
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明けぬ夜 ないと大人は 言うけれど 終わらぬ夜を 夢見て眠る
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窓の外 わたしを魅せた 黄金色 白銀に変わり いつしか消えて
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落雁の雪ふみかためあるいてくおもちゃみたいな足跡ぽつり
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髪抜けて残りは白く嗚呼ああ わしもこんなにも長くもったもんだな
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当たり前だろうと思っていたことを 幸運ゆえだと気づかせられた
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言の葉の海を彫り出し歌を詠む 彫刻家にもなれる気がして
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びゅおーという 寒風吹く中 野良ニャンは どうしているだろ 入れてやりたし
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まくらもと ねこのぼーるが おきざりに けさももってきて あそんでたのね
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バブいれて「ふろ自動」とめると大丈夫 湯温は下がり よくあったまれる
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一番風呂 42℃はアカンのか 湯船で意識が遠のく事有り>風呂の日
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せんべいをやろうとしたらお辞儀する奈良公園の鹿の可愛さ
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東屋の屋根から降りられなくなったあいつの顔が思い出せない
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思い出す孫が生まれる前のこと静かに刺し子していた時間
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これまでに偉業を成した男達この時妻は何思ってた?
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字余りも字足らずもなく三十一みそひとの心の隙間ピタッとはまり/滅多にないけど…
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刺し子布初めて針を通したら四月当初のこどもの気持ち
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刺し子布初めて針を通す時初心に戻って反省をする
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かつてない「いいね」の数にびっくりポン歌式部様ありがとう
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こんなにも 明るい日差し 青空を 残してくれて ありがとうパパ
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大人には自由ばかりと思ってた不自由なのは宿命なんだ
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ポケットに夢がいくつもあったけどポケットの無い服ばかり着る
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からからと風が換気扇まわすからシチューにしよう決める夜かな
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星占いを信じる君と 茂るべくして茂った木々
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左足人さし指が内出血 「スマホを落としただけなのに」
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干した服 取りこむ度に 思い出す 記憶の中の あなたがかお
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人間に 心があると いうことを 忘れちまった 現代社会
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耳鳴りで 人の話も 聞けぬまま 人は遠のき 取り残されて
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苺とは草の母なり大きな実ほかの草木も見習ひがんばり
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