幸せで散らかった部屋に春風 午睡見ながら麦茶を呷る
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ひたすらに 吸って吐いては 時が過ぎ 生きていながら 享受する死よ
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人間に意味など無いと思い飽く 手頃な教祖になってみようか
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でたらめな 音を響かす 即興の オーケストラに 耳震わせる
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雨の夜 街灯の下 道走る コンクリートに 降る幾星霜
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一昨日の夜に送りしメッセージ 付かぬ既読の余白見つめる
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葬式用プレイリスト垂れ流す生まれて四半世紀が経った
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冷静に 大事なことを 忘れない 他人にとやかく 言われようとも
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猛烈に 嵐のように 働けば 自己満足で ぐっすり眠れ
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適当な単語を合わせりゃ情感か? 空に浮かんだ私の臓物
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其々が 自分勝手な やり方を 続ける限り 緊張続く
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高温で やられる前に 収穫し 二毛作でも しようじゃないか
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温暖化 畑の土は 発酵し ミミズが太る いいことだらけ
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人間を 恐れていては 仕方なし 違いがわかる 男になれば
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埋まらない孤独の穴さえ愛おしい今のわたしは一人で二つ
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聴こえたらかならず泣いてしまうから夢の中では呼ばないでくれ
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半纏を着せない人と着たい人 足りなきゃ反転 着てもらう人/祭りが近づいて
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はすの花咲ける水面みなもに雨雫 まるき波紋も美しくあり
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心から溢れて止まぬ光のこども萎れた花に水やるように
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温泉で 至福の時を 過ごすのは 誰しもが 心ほぐれる
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物置いた外部キーボード入力す5.66E+8
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雨音が 街の喧騒けんそう   かき消して ツツジ鮮やか 皐月さつきも間近
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町中のいたちの死骸横目に見るが限りちょっと嬉しく
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まるで息の根まで感じられるような夜 眠る彼に抱きついた
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赤黒くなりゆき白目は緑青老婆の片目蟻の住処に毒を流す
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シューマイにからし醬油をちょっとつけて苦い涙と一緒に食べる
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本当はグルテンたくさん食べたいし 世界でいちばんかわいいしガチ
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AIへ 深読みあり(^^)かお 意味も無い創作に意味を与えてくれて
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人生をたとへば劇といふのなら楽屋で君の手をとらましを
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砂埃 落とすかの如 雨雲は 街に多量のシャワー浴びせり
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