いつからか君が自分を呼ぶときに「僕」から「私」へ変わった不思議
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人型のため息達が釜の中 「次は叫喚 出口は左」
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引つ詰めた 髪にスーツに 黒鞄 隠したきこと  額になきか
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赤いひとと 碧いひとの 臨終を  指折り数ふる 横断信号
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いつだって君の頭を覗いたらどんな風かと興味津々
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日本酒に振り絞るライム、切れ味の鋭い神風 冷たさを知る
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‪あの人と同じ肌荒れ手で触る 確認したの手元の銘柄‬
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咲きみちてさつきの庭の昼しづかゆめよりかろき蝶のかげさす
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北極星 視えぬ君の 指し示す  織姫星の その明るさよ
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ぱりぱりと 砕ける道の干しみみず 踏まれ、命は靴に吸い付く
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愛してる 全てを壊すこの言葉 必死に飲み込む薬と共に
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ありさんの長い行列踏み潰し明日は雨だと笑う子供よ
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あわてんぼ あわてちゃダメと思うからこそあわてちゃう あわ あわ あわわ
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ここではない、私の居場所はここではない。職場で水やり中の天啓
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パッとせぬ鬱々する。なぜ?こんなにも今日の私は綺麗なのに(なーんて)
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そぼ降れる雨の隙間に 半昔前の 蕺草どくだみの 葉のあをくささ
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脱ぎ捨てたキャミソールが稲妻の形で床に落ち君眠りし
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今日もまた常にどこかでつまづいてつんのめってはまた歩いてる
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外出時靴を履くのは当然です人ならねでもでも犬には?
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はなびらのかずかぎりなく咲き重りあえかにたわむばらのひと枝
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この花の名前知ってる?しらんしらんしらんのしらんしらんし紫蘭
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生牡蠣を噛んで君の思いだしあわててあおるワインの無味むみなる
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朝八時満員電車の幽霊に揺られて街に行くなり土曜
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朝な朝な来ては世界のねぢをまく鳥のすがたはみえないままに
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リュウグウノツカイになって泳ぎましたこがねの朝の満員電車
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夏はそう撃ち放たれて星となる戻ることなくそれっきり
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酒飲んで見なかった映画見たいかな?別に良くね?ただの映画さ
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アイスティー氷が全て溶ける様にくだらぬ話が心地よい今日
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ひざ曲げてつばさたたんでねむるらん薔薇の内部の薔薇の妖精
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「中島よ。俺は野球がしたい。お前と。白くて光る球、投げれるぜ。」
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