Utakata
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甘森太一
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退勤を定時に済ませ明るさの残る桜の街路樹を行く
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モチモチとしてそうなのがサウルスでガザガザしてそうなのがザウルス
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セリナズナゴギョウハコベラシャララララはねだしそうなはるのはなうた
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ツナ缶を開ければちょっと脳みたい 脳を実際見たことはない
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私にも泣く人のいてぼんじりの串には四羽分の悲しみ
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コピペするように野原に広がっただいたい同じ高さの土筆
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夕焼けを背に胸に浴びおさなごの行きつ戻りつする長い影
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何という現象ですか 洗車機の中で車が進む感じは
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白髪をグレイヘアーと呼び替える 夫は男、私は女
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心地よい疲労と父の運転と後部座席のリクライニング
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辞めてなお染み付く営業スマイルを剥ぎ取り雪の農道を行く
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いつまでも〆で出されぬコーン茶を話繋いで待った午後九時
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「俺の家で何が悪い」という父のドレスコードかそのブリーフは
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賽の目になるズッキーニ クラシルではあっという間に出来上がるのに
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まだ君は諦めきれず立春の手前で舞っている冬の風
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幼子はじいじばあばの結合を促す分子のごとき存在
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雨粒は二つならんで降っている西から東へやや強い雨
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背を丸め鼻から垂れているものを啜り真冬の熱燗を抱く
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やや温い知覧茶飲み干す縁側の監視のごとき鷲の旋回
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寝かせつつ眠りに落ちてしまう頃トムソンガセルはまだ逃げている
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ブランコが二つの熱を冷ますまで揺れていそうな今夜の終わり
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時間外労働反対!コボちゃんも夜に読まれて眠そうである
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極太のペンの四角い断面の縦か横かは私が決める
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スマホ見つつ街に群れ為す食べログの星に吸い寄せられてく兎
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入口のみ消毒液は設置され客が持ち込む前提である
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俯いた君の隣でいつまでも寄り添うノンステバスになりたい
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大きめのボウルに大と小の手が入り合挽きぐちゃぐちゃになる
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ぬいぐるみのアルパカはどれも姿勢よく見えてる首が延びてるだけで
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さてと取りかかる相手は最強のシンクを塞ぐ洗い物たち
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退屈を連れ出すように開け放つ窓の外には冬晴れの空
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