小綺麗な鉢に咲かされ福寿だのと呼ばれ、しかし毒草である
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月ですら飽きてしまうほど長い夜 羊たちは目下ストライキ中
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少し赤い 日差しが照らす まぶしげなる顔 まだあどけないなと
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節分をキャッキャッと姦しく祝っているアイツラがどうも妬ましい
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豆粒を食べるときだけじゅうじゅんな鳩の目になっている気がする
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こたつのスイッチを入れる 福の代わりに追い出された同胞たちのため
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大人たちの「機会があれば」ふざけんなそれを作れと文句言う機会
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暦では明日からはもう春なのに拒むがごとくJPCZ日本海寒帯気団収束帯
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一方向おんなじ未来を見つめつつ大きな海苔巻き黙食をする
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将来に足踏みしている我の背を小学生が追い抜いてゆく
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気に入った本が家具へと変わってく なるほど君もそうだったのか
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かかとからいっぽいっぽを踏みしめて立春の今日大地をつかむ
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「元気で」 遠い町の君から届く祈りにも似たミスドチケット
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良い歌が何も浮かばぬもどかしさ一発ウケろと投稿してみる
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明日から頑張りますと呟いて今日に居座る権利をさがす
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冬になり恋人たちは歌を詠む「君」も「あなた」も名前じゃないのに
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ふりかかる火の粉を払っていただけで周りはすっかり火の海に
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幼子はじいじばあばの結合を促す分子のごとき存在
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大一番プライドかけた心理戦さてどうするかグーチョキパーよ
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妖美かなあなたの身体想っては欲をごまかす独りこの夜
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合鍵を郵送で返す 柔らかな君の背骨は覚えてあげない
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ふたもじを伝えるためにいくつもの歌を本にする臆病がここに
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ハンドルを握る髪色エメラルド 青天井を法定速度で
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インタビュー本が七冊そろってるレジ横だけで故人じゃない彼
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電柱の平行趣味パラレリズムと かすみ初む春が縄引く、山口の彼蒼
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友人の話を楽しそうにする君と君の手のひら踊る
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腕立てで細マッチョ目指し翌日に痛くなったらそこが二の腕
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一人居の祖父のスマホの待ち受けは幼き僕と笑顔の祖母と
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祝うべき日などなくてもいいのだといつもの雀の群を突っ切る
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しゃしんはまぼろしなんだ 明日には消えてしまいそうな君とイコール
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