さびしさと同じ歩幅で歩いてく なくしていったものたちのため
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ねえ聞いて会いに行くから待っててね今も息する世界のどこか
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SIM無しの 僕のスマホは 鳴りません 電話じゃないし 友達いないし
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今日は春 昨日は冬で、 冬・春・春? 花咲き始めの 明日は春かな?
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この恋にいつか終わりが来るのなら桜ではなく椿のように
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選ぶことゆるされたひとだけがつかえる『なんでもいい』という魔法
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それなのに過ぎた日にある溜息は真面目であるほどに滑稽だ
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短長短響く子の頬母は舟かつては同じケーキをこぼす
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俺八重歯好きなんですよ。は口説いてる?ご覧ニコリとsmile back笑顔を返す
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君だけはわかってほしいということも、君にわかってほしいってこと
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目の奥を 焦がされるような輝きに 幾度も泣くが 目をそらせない
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制服は安い喪服だちっぽけな私の恋を葬るための
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冬の空の下の君の冷え切った指をさらって2歩先をいく
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誰にでも あくまで等しく 雨は降る そんな事実に  ただ目を瞑り
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吹く風に折られぬように雪柳抱えて帰る君の待つ家
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その男、佐々木青春の塊  叫び輝き淀みホームラン(佐々木、イン、マイマイン)
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はみ出して指が色付く少しだけ  祖母のマニキュア寿司食べに行く
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どれだけの独自言語が死んだのでこうして笑いあえているのか
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マッチ擦りかざせば燃えるような空見上げて思う僕の未来は
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俺のせい君の痛みを知りたくてアボカド掴み握り潰して
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電源を落として未だ温かいノートパソコン抱えて帰る
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俯くとストッキングはびりびりで ため息も出ぬ帰りの電車
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唯一でそれがすべての下敷きに 挟んでた人 とおくとおく
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ぼくたちは断崖にいて笑い合う 泣けていたならよかったのにね
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何万年 生きるつもりか知らないが 探せばいいさ、居場所とやらを
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大丈夫私がずっといてあげる背中を撫でてあなたとふたり
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何度でも やりなおせるとは言うけれど 過ぎてく時間だけは無言で
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生きるとは 敗戦処理だ? ばかやろう 闘えたことを、きちんと誇れ
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一缶のレモンサワーを飲み干して 何も変わらぬ明日のアラーム
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同じ青など見たこともないのだが空が青いと言えば通じた
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