花見風邪 売薬服んで誤魔化して ぼっとしたまま月曜の朝
23
薔薇を摘む横顔に棘、深き隈 今宵纏わぬ気高き白
7
物音に動じず 熟睡す愛猫 よほど疲れてゐたのだらうか
27
ステテコをエアリズムにと替えた朝 開脚幅が少し拡がり
26
「暑い」とふ久方ぶりの形容詞 いつもの電車に駆け込んでみて
24
各局で 開花前より 競ふよに  報じられたり 思はるる花
7
薄雲を通り無影の朝の日が満開梅をこんもり照らし/デフューズ
18
どうしても馴染めずにゐる我が世代 ズボンをパンツと呼ぶことにつき
22
子の爪を切らうと新聞ひろげ知る土屋文明賞立ち上がり
14
土曜日の管理者イベントロブロックス五百七十万にるきみ
10
啓蟄も 虫も見かけぬ この土地に 蔓延っている ショウジョウバエ ※温暖化と「土」や「緑地」の減少か?
16
Tシャツと短パン姿父娘おやこ連れまだ寒かろが風もてあそ
22
一戸建て 庭付き無しが 趨勢すうせいも 庭の有る家 少し豊かに
19
さくらもち葉ごと含めば二人して難儀忘るる春香はるかに染まる
50
明け方に キミの残した オリーブを 手掴みで食べる 気づかれぬよう
11
二株のクリスマスローズや雅なる赤白橡あかしろつるばみ青白橡あおしろつるばみ
8
チョトコイと 忙しなく鳴くコジュケイに 春の眠りを奪わるる朝 
29
野良猫をとんと見かけぬ町となり駅前開発ついぞ始まる
50
嫌われる 都市型クマも 命懸け 裁判官は 猟銃を持ち ※複雑な……
17
春霞 遠い輪郭にじむ夜 届かぬままの祈りひとつで
9
暗き世は 愛しき世なり あと少し 「力」蓄え 日の出を待とう
17
行く道へ転がるちさき石の名は吾の気に掛けた明日の石とす
30
美味すぎた鶏白湯麺のレシートを再来店の切符として抱く
28
おかえりと むかえてくれた 猫はただ ご飯を待って 私より飯
14
遊ぶ子よ土へ帰れと願えども銀杏の母に雨うつ都会
24
朝起きて 灰皿の下の 千円を ポケットに入れ 学校に行く
5
茶の色の束の間に褪せ松抱けど小舟や過ぎし蒼き川の辺
19
最終の特急見送るポケットにチクリと刺さる入場券の
24
イントラの 人事報見て 振り向いた 俺だけ知らぬ キミの退職
6
春嵐も花粉も過ぎて神経が落ちつきそうな季節は近し
26