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美しい緑色した宝石の絶え間ない雨、流転の果てまで #折り句百本ノック
3
海辺には見たこともない星がある 揺蕩う波間に瑠璃色の闇 #折り句百本ノック
5
実家から送られてきたカルピスに永遠に漂うあの日の僕ら
7
白昼夢 なかったことだけ考えて罪悪感で死にそうなのよ #折り句百本ノック
3
政治家を政治やと読む情けなさ 何のための権力闘争
4
ようやっと呂律が回り「意地悪ね」 負け惜しみのよに毒づいただけ #折り句百本ノック
2
後れ毛はキャラメルの香り 唇はさくらんぼ味 マイハニー #折り句百本ノック
2
ありきたり目くらましでも残像にいくらかばかり口惜しさだけ #折り句百本ノック
2
わが帽子打った
一
(
ひと
)
つの
転
(
ころ
)
がって散らばる木の実の中に
紛
(
まぎ
)
れる
6
めっきりと
日向
(
ひなた
)
と日陰の気温差の出てきて
頓
(
とみ
)
に秋は深まる <
11
一日のうち数分もわたくしに割けないのなら、もはやこれまで
10
去るというなら追う程は好きじゃない ここでさよならいたしましょうか
4
退勤路 夕日を横目に 涙する 秋刀魚が焼ける 七輪の煙
9
ほんとうに好きで煙草を吸っている 誓って惰性などではなくて
4
さようなら。今度あなたに会う時は、だるんだるんの部屋着でいいや
11
この三日、来たのは詐欺の電話だけ せめて合成音でなければ /人と話した気にもなれたか
17
「なんとなく」五文字で片付けたくなるほど 絡まる想いよ伝わってくれ
9
朔日の一日きりの雨の日に夏恋いしやと戯言を言う
11
赤い糸 細くなったねと 君がいう 交差点に 淡い蜃気楼
9
薫風が 鼻を掠めて 拭い去る 波の
飛沫
(
しぶき
)
と 無垢なアザレア
8
鱗雲 茜の君に 誘われて 剥がれたヒレに 凛として立つ
8
聞き間違い ヒヤリハットを 書かされる 言い間違いと 指摘をせずに
15
突然に 想い溢れて 号泣した 我を抱きしめる
夫
(
キミ
)
は父のやう
24
席につきバスの発車を待つ間スマホで読んだパレスチナの記事
11
扇風機・エアコンフィルター掃除する 今夏の頑張り労りながら
31
採血が怖くて横のポスターを読んでますのでお気になさらず
13
ポケットに 忘れろ草を 詰め込んで あなたの胸に 飛び込んだ夜
10
夕暮れの風が教えてくれました 金木犀が咲き始めたよ
40
朝焼けがみるみるうちに光満ち見つめる我も満ち足りている。
12
涸れ果てた向日葵たちの亡骸を弔うように
嫋
(
そよ
)
ぐ秋風
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