目醒めては我を再び我と呼ぶこの誰なるかを知らず未だに
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つらくともいのちそまつにするなよと ひゃくねんまえのそせんのこえがして
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御茶ノ水改札一歩踏み出せば 身体の奥よりほっと熱い息
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自由なら 鎧は捨てよ その代わり 大きな翼 天空を舞う
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傷つけば もう傷つかぬ ようにする 防御のための 鎧をつける
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人間は 傷つくことを 恐れれば 心を閉じて 話もしない
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呆然と流されてきてふるさとの 荒れ果てし野にわれ一人立つ
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時は来て流木岸に打ち上げて 大海の夢南風の記憶
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くしゃくしゃのビニールで文庫を包む 自分が旅の最中と気づく
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黄昏に背中を押され手をつなぐこの温もりを何と呼ぼうか
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かわいらしいカフェのメニューに「かぷちーの」ふぅんなるほどふぅんなるほど
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縁深き友と再び会いし夢 時空飛びても僕らは変わらじ
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汗と涙を 流しながら 食べている 君の苦手な 辛いカレーを
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黄昏時 二人を照らす 夕照せきしょう 映ってるのは 二人の影
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鴨川に側溝白く流れ入り 今日一日も久遠となりぬ
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パシッとコーラ開けて飲む 青春のまま老いてゆく
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患者から「足怪我してるの?」と思いやり つま先歩きはぼくの癖
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風に触れ 開いた窓からは雨音 夢の残滓に思いを馳せる
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ためらったつもりはさらさらないのに結果としてのためらい傷よ
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にんげんがこわい、と嘆く君の手に そっとざくろの飴を差し出す
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太陽に 背を向けて立つ 向日葵ひまわりと 僕とは同じ 性分しょうぶんなんだな
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うまい棒食べたら舌に残る味 幼き頃の記憶の残滓
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やっとこさ髪を染めたぜ碧色に 今日から私が海の洞窟
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その森の外にも森があり星を違う名で呼ぶ人間がいる
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なんでだろ君と会えない夏の日は 肌寒くって仕方が無い
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開きゆく花はみだらに炎天下 一夜限りの生きざまを ただ
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玄関に母が寄せ植えしてる花学校帰りの僕に優しい
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尾身会長 やはりあなたの 言う通り 増え続けるの 感染者数
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大雨に 振られて今は ドブネズミ 水も滴る いい男やで
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コロナ禍の喧騒逃れ美しき自然楽しむパソコンの前
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