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キツい日に 穏やかですと 書く手紙 届くころには 越えていたいと
26
気に入らぬ皿を投げ割る猿の子を抱きしめて殺したくなる冬
6
愛一つ無きを悟りて断捨離す これで残るは脳の内のみ
8
カラスさん 外でカーカーいっている ねこたち起きて カッと目を開く
8
明日
(
あす
)
のこと おもい
煩
(
わずら
)
い 日が暮れる 今日という日が もったいないね
17
手の上の豆腐に包丁入れるときあるいは母の子宮を出たとき
4
不真面目になった一限をサボった二限もサボった今日もただいま
3
「まぁお前 精神年齢オトナやな」自覚はないが悪い気はせぬ
5
秋雨のシャワー浴びたらイケメンに すみっこに居たのっぽのススキ
6
大き鉢にレモン植え替え
触
(
ふ
)
る土の
掌
(
てのひら
)
に
沁
(
し
)
む
生
(
せい
)
の温もり
12
わたくしの地獄をつまりと一行でまとめる人の顔の涼しさ
10
朱鞠内生まれ氷点下育ち玉置浩二のファンみな友達
7
昨日まで押入れ暮らしだった君 愛しく取り出す 薄羽毛布団
9
運命は 君ではないと 知りながら 振り向かれたら もう動けない
6
確かあの時君 雪にはしゃいでさ 今じゃ哀しみ 降り積もるだけ
3
憂なく待機していても急に来る ブーツ、ジャケット、タイツが主役
1
秋竜胆むらさきそみて衣手になだれうつ信仰篤き隣人とわかれ
3
基督に酢は澄みかへり受難曲愁嘆場より青年離れ
3
隣人は敵ほろぼせるまで互みにも解釈違ひの黙示録誦す
2
はるかなる他者のうちにて戸を叩く「われを識るものここにもおらず」。
3
戦争に秋深まりぬ咲き及ぶ石蕗の先しがみ付く蟷螂
7
たがための瞋りならむか葉鶏頭襤褸にて立ち枯れぬガザ報復
4
修辞さへ前衛さへなき簡単で啖呵をきつてくれるな餓鬼よ
2
考えるさてどんな服着てたかと十一月の陽気と言われ
12
殺せども罪にはならず生欠伸 切って褒めらる庭の生け垣
2
丘で見る真っ赤な太陽海に入るジュンと音するよと
傍
(
そば
)
の母
7
朝
(
あした
)
には緑肥にならんひまわりの鮮やかな黃の今朝は哀しく
15
トレンチに穴の現る丘の上に いにしえ人の猪の
罠
(
わな
)
2
抗ってみせるよこんな結末でピリオドなんか打たせやしないと
4
稲刈られ四方に散りし
蝗
(
いなご
)
たち今夜の
栖
(
すみ
)
かは如何にとやせん
3
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