知りたいを抱えて生きた幾星霜 そうあれかしと願うなどうか
1
いつかした読み間違いを集めては無造作すぎて山となるはず
1
変化なぞ死に続けてるのと同じだなんてことを考え生きた
5
「タイヘンだ」そう思うこと あるけれど いつの間にやら「そういうもんだ」
2
冬空の雲雲雲 雲雲雲なんて素敵な空白だろう
2
父母と川の字になり寝てみればいつもよりかは深く眠れた
1
郷愁はトリコロールの薔薇になる真水と虚無と熱とを抱いて
3
先生は成績と評価振りかざし土足で俺の傷をほじくる
2
ぐずついた 天気と同じ 今の彼 別れたいなら ハッキリ言って
2
ラッシュとは こういうものか あらためて もまれてわかる 朝のストレス
1
ためこんだ 息を大きく 吐き出した 乱れた文字が 溢れ出てきた
0
「おやすみ」と口に出しては言わずとも心の中で君に挨拶
2
午前四時止まった短針永遠のものにしてやれこの夜だけを
4
忙しい朝は北国だとさらに雪かきがあり より忙しい
2
X「波と風、実在すべし」   Y「主観なき世界で 誰ぞ識るべしそれを」 
0
迷ひきて見上ぐる門は緑蔭に銀の海への道開きをり
1
地球儀の日付変更線なぞり昨日の君を探しつづける
0
携帯の調子が悪く短歌作りユーチューブはちとつらいから
0
夕映えに一面散ったガラス片美しさとは千切れた夕陽
0
きみたちが滅びた理由知りたいか明日の夜空に答えを映す
0
このそらを無数の想いが舞っている応えてくれる場所を探して
3
喪ひし 家より見ゆる 大山の 肩戴けり 富士の小白嶺
0
カバンには触れるな母ちゃん俺なりに次の物語始めてるから
3
雪かきのために早起き一時間 一気にやってシャワーを浴びて
1
寺山は 愛と云ひけり Prévertプレヴェールは 死と云ひけり 桜桃のたね
2
檻の中で私は歌う純白を 私の罪は誰が罰する?
1
工具屋の ネジ箱眠る ネジたちは どれもピカピカ 新1年生
2
お食事は? 新婚当初 懐かしい それが今では 御飯はいるの?
0
失恋を 酒のツマミに 女子会で 泣いて笑って 無理してはしゃぐ
1
迫り来る 稚児の歌える鼻歌よ 私の前で歌をやめるな
1