Utakata
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ささみ
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はたちのこども
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これでもう二千回目の黄泉帰り 必ず最後で貴方に出会う
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美しい石は割られて欠けていて 道端の石は満ちたまんまで
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叩き割られたアレキサンドライト 美しい貴方を知りたかった
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降られつつ吹かれた傘は踊りつつ 傘もつ人は踊らされつつ
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薄れゆく記憶のなかで僕たちが寄りそった日を照らす雷鳴
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冷えた鉄、融かすのは熱。絡まったネックレス、ほどくのは指先。
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まぶしさに臆せず買えばよかったな ミッドサマーみたいなワンピース
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友達がわたしの好きな短歌など音読してくれている祝日
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陽が落ちる空はひかりの色だった ほそる赤色ひらく黒色
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どす黒いコーヒーを飲む
(
)
物憂げな
科白
(
せりふ
)
塗りつぶしていくように
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シャッターを切れば忘れてしまうから よく見ていてとあなたが笑う
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陽だまりの横顔ばかり思い出す 君の夜には僕はいないの
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肩並べ となり ことなり ひととなり なりやまぬ音この胸に聞く
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まだ誰のものでもない星を繋いで僕らのための星座をつくる
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8月のくびれに砂はとどまらぬ 天地返して折り返しの日
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この窓から見える星が全てではないのだと知るために出てゆく
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折り紙の花でも指は切れるから 優しいだけの声を飲み込む
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どんな欲も祈りに変える星たちが夜にたなびき七夕となる
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幾億の星の中からひとかけを見つけたような微笑みだった
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白い羽で追い風に舞い地に落ちる つばさ持たない鳥の名は花
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昔日に切り離された尾を抱いてぼくはひとりだ 人の子は泣く
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花言葉 花に名付けど花に無し ただ見る人の内にこそ在り
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夢が
生
(
な
)
る木があるという もぎ取ると途端に夢で無くなるそうな
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「この手紙があなたの手に落ちる頃には」郵便受けに
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g
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君想い跳ねる第二の心臓を蓋で閉じこめ「
恋
(
亠心心
)
」の字となる
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さようなら 別れの春が来る前に きみの寝息が幼いうちに
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どこからか採ってきた花を撮る 二度奪われてもう花瓶は棺
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孤独には対義語はない 真夜中にきみとなぞった淵のぬくもり
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心とは 記憶の中の紫陽花が現実よりも美しいこと
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あなたにも私と同じ心がある そう思い込み百年が過ぐ
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