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こんなのは自分じゃないと思ってもほんとのぼくを思い出せない
7
あのゲートどうしてこの手の建物だけにそこはスルーだ自動ブレーキ
1
ガラスペン 書くあてもなく 見入る夜 インクの蓋は 開かないままで
7
写真撮る指をすべらせ録画五秒力が抜けた君はきれいで
8
明けだした東の空が背中押す今日のプレゼンきっと成功
9
夕焼けの橙色に照らされて遠くの山はさらにくっきり
5
オークション 残り5分が 勝負時 競り落とさんと 飛び散る火花
5
靴擦れに湯がしみなくて ホッとする トータル3日も 慣れぬブーツで
9
わが町の七夕祭りわたあめも金魚すくいも鮮明な過去
3
突然に 火蓋を切った 介護道 スタートダッシュで 既に息切れ
14
ただ、きみが笑っているとムカついて冷たくされるとかなしい、だけだ
7
サヨウナラ 区切る心 前を向き 捨てる思い出 新たなページ
5
恋と呼ぶには曖昧でわからずに 頭を撫でる君の右手は
7
すれ違う柔軟剤の香りだけであなたを思い出す
5
米櫃の残量を見て何合か分かるようになったねお互い
5
叩かれたら痛いと知っているからだこの暴力が自分に向くのは
7
もう少ししたら薬が効いてくる あの子の声も聞こえなくなる
4
元気だけ取り柄の明るい主人公だけじゃ世界は成り立たないよ
13
ご主人は早く帰れと願ってる 我が家の猫は傘をもたない
13
教室のまんなかにいたあの娘らもひらく独りの反省会を
4
ふわふわの君のとなりに横たわるあまくとろけるパンケーキの香
2
にわか雨 僕の傘に居る知らぬ娘が 可愛く見えて仕方なかった
5
別離への餞たればいちまいの債務証書をきみに送らん
2
咲き
初
(
そ
)
むる「初光山茶花」紅あわし初冬晴れの日はなやぐ思い
13
古タオル切って畳んで雑巾に ミシンで直線ダダダは快感
11
小菓子
(
プティフール
)
意外と美味なるビスコッティ 見た目は全然地味なんだけど
5
風つめた 帰って手洗いうがいして 生姜茶でお腹あっためるべし
6
赤とピンク 薔薇のツリーが華やかで ビュッフェの前に目の保養かな
6
手を濡らす水道水が冷たくて冬来たことに気づき二度寝す
7
古帽のなかにて眠る猫いまだ勝ち得ぬことを慰みしかな
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