虹渡る順を僕らは知らねども日付の古き卵から割る
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個室から出てきた母と入れかわるとその便座のなまあたたかさ
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ギャグマンガ日和で明日の歴史のテスト勉強してる午前二時
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ためらわずロマンティックに浸りたい慰められる流れ星みて
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風が吹き鈴が勝手に鳴り出した 恋よ 恋が今はじまったの
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雪が降ると小窓開けて見る君のまぶたのうしろ すでにちらちら
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暇になり父の後ろをついてゆき喪服着たままコンビニへゆく
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オーディション落ちたあの子に動揺し手を抜いた午後 そんな青春
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眠るのがもったいなくて短歌詠む明日あすは昼まで眠ると決める
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もらいます あなたの言葉をありがたく 座って歩数計を振るように 
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種が落ち綿毛はどこへゆくだろうこのやさしげな風にまぎれて
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珈琲のあぶくあぶくのそれぞれに我の顔あり我の顔みる
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刺すことのあれこれ知らず幼児おさなごは「さしみさしみ」とひくく歌えり
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寂しいとおまえは思うことあるか尻尾持っても丸まり動かず
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余り物で出来た料理が美味しくて幸せはそんな他愛無いこと
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愛してよ、きまって君は言うけれど 愛という名のそれは「依存」だ
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そんなにもいちゃもん付けて楽しいか? 規定に反してませんよね
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スカートの丈と釦と毛先しか 見ないあんたを盲目にしたい
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置かれればトレーへ手渡されれば手へ釣り銭取る手は店員次第
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生きていたいやっと心が上向いた少しずつでも歩いて行こう
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これ以上何も返してこないように「ありがとう」とだけ答えるの
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ジェルネイル 伸びた地爪の3ミリは君に会えない時間の目盛り
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おおごえで微糖をうたうカフェモカのにがみにまけて詠うのでした
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人生はドラゴンボールの背表紙のような感じで続いていく
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インタビューをパジャマのまま受けているロックスターは早死にしがち
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北極星 動かないのに 届かない まるで僕の 思いのようだ
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星の名を 彼に教えておきなさい 夜は日毎にやってくるから
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日曜日 君に見せるのでなければ 絹のスカートなどいらないのに
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死ぬことは 怖くないです それよりも 僕がいなかった ことにならんか・・・
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「深めたくなるもの一覧」 「知識とか」 「恋とか闇とか」 「親睦はいい」
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