手渡した春ボタンの木植えた庭 叔母にもらった最後の手土産
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八朔の瑞々しさに手を触れる コロナは少し離れていった
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ぎっしりと中身の詰まったベーグルに負けた気がしてよく噛んでみる
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シンク下で冬眠した素麺も ぬくめれば冬の食べもの
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「り」の文字を打つといまだに君の名を予測してくるスマホが憎い
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平静を装うけれど動揺す さようならの五文字もままならない
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不安だと悟られぬためマスクすも 眼鏡も頭も靄がかる
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エブリシングイズオーライト ひとりごつけど全然良くない
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二十四分の千でいいきみの時間を奪還したいスマホゲームから
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わが猫らに 何のオヤツをあげよかな 楽しく悩む 明日は猫の日
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〈骨抜き〉とシール貼られし魚を買い主婦の仕事のまたひとつ減り
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本能に刷り込まれたる人肌を恋しく想う春前しゅんぜんの夜
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待ち侘びる桜の花も良きなれどひと足先に咲く梅も良き
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安定しない精神の表れに言葉でドレスを見繕っても
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杉揺れて 春の報せが ひとしずく ゆらりと崩れて 泳ぐ紅海月
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階段のひかり射し込む踊り場でまるで昨日を生きてる私
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平日が乗り放題の「キュンパス」で明日あなたにキュンを届ける
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2月ってすっかり忘れていた陽気 気まぐれ雪に涙がでます
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スタンプで 牽制するけど ほんとはね 破ってほしい 返信不要
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赤い果実ぷつりとつまんで味わって 冬のうれしさここに一皿
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まだらとは 黒字に白か そのぎゃくか いつか一色 いつかさいかい /THX
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十八度とふ最高気温の翌日に真冬日となり粉雪のまふ
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規制線張って安心していても足元にほらブラックホール
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人間はここまで出来ると言われるがそこまでせねばならないものか
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予備がない 気づくとなぜか 使いたい 最後のひとつ もうあとがない
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おさなごはままごとのごと扱えり 若くて逝きし父の仏壇
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青柳の糸吹き乱る春風にいかに縫ふらむ梅の花笠
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見渡せば民の竈に立つ煙霞に紛ふ春は来にけり
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サンキューの合図ハザード焚いときゃ何してもいいと思ってそうな運転
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可愛いは 漢字と片仮名 使い分け きみに使うのは 難しい方
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