目を細め笑う顔だけ知っているマスクがあるので目だけ知ってる
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ヤケになり本を買うのと食べた後吐くのはどこか似ているかもね
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君になら知られていいやもう全部 信頼なのか諦めなのか
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最大の関係破綻のリスクとして「家族になる」をまず挙げておく
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新都心 君が居ないなら意味ないし 神保町で本でも探すか
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「大チューバ 中ユーフォニアム 小トロンボーン」と書いた 君が笑った
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お隣りの八百屋に通い半額のシール貼られた惣菜が良い
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2メートルくらいの距離は取ったまま暮らせたらいい、個人的には。
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「愛してる」その一言が聞きたいのだから言うまでやるわ拷問
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「いつか思い出になるから」と思えない日もあるけれど、君がいる日だ
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転がった岩にむすコケ泥だらけ巷の言葉を剥がして候
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無農薬殺意を煮詰めこしらえたジャムもやっぱり赤色なのか
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おれんぢの暁光射し込むこの部屋で 一期一会の春待つふたり
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服を着た子犬を抱いた老人が顔上げ歩く風に逆らい
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「さようなら」人間嫌いのかみさまは人工衛星越しに笑った
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花の名を 知らぬ私は 行く君に 文庫本ひとつ 贈って刻む
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コーヒーは微糖でタバコはマルボロで知ってるだけがいちばん辛くて
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絶叫が耳から消えない。押し入れに隠れて一人生き残ったが
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オロナミン Cがあるなら Dもある 真っ黄黄は 体に悪い
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底抜けに 明るい人を 見かけたら 羨ましいか 疎ましいのか
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電位とか フェミルレベルを もう一度 考察したい 老後の遊び
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永遠は エントロピーが 変らない 時間も消える 普通の世界
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誰にでも 一度はあるさ 永遠の 世界があると 感じる時が
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生きること 暗い思いで いるよりも 明るくなれよ 人生一度
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生き甲斐が ころころ変わる 仕方なし 飽き性なのか 変態なのか
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地下室で 一日いれば 仕事でも おかしくなりぬ 俺はモグラか
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アレルギー ティッシュの山が 連なりて 使い過ぎだと 妻がお怒り
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鳥よ啼け 桜よ笑え 風よ凪げ 涙よ止まれ 僕らは巣立つ
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時代劇観ゆる我が身に父重ねいま分かりしや老境の侘びしき
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絶対に来るはずのない動物を看板に使う動物病院
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