心くんだんだん君も清らかな子供ごころをわするだろうか
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死神の吐息が聞こえる水曜日 耳を塞いで電車に飛び乗る
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推し漫画書店駆け込み手に取って一年経ったと去年も思った
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スマホではなく写真機で紙焼きのフチあり写真撮りたいぞ春
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ささやかな日々の工夫も値は上がり選挙近いと望みをつなぐ
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春が来てぬくくなっても懐は寒いままだとベタなこと等
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手をのばすいつも買う品気が付けばあちらこちらのお店ブランド
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簡単に登らせないぞ大江山 跳ね返された中学時代
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何となく消えたい思い募る日々三寒四温早まる日の出
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さっきから女房がちらちら俺を見るまた練ってるなハゲネタ川柳
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桜咲く 来たる季節を様々な色へと変える始まりの花
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ぽたぽたは雪溶けでなく夜の露びちゃびちゃしないなんてことだと
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それとなく気がないことを伝えるに「行けたら行くネー」ーがポイント
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格子状軌跡を残し白鳥の編隊がゆくはたで鳥鳴く
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量子コンピュータ、漁師が使う魚群探知機?まあ、そんなもんだと生返事
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復讐や幸福ですら未達成 絶筆ならず次章へ続く
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エビチリと 麻婆ならべ 食す春 建一厨師の 身罷みまかり惜しむ 
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午前五時。昨日の涙の記憶だけ、湯船に溶かす。今日を始める。
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『青春の影』胸中で反芻し勇気もらってベルを押した日
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言の刃で 刺しかけてやめ 絵はがきとペンを選んで 刃を葉に変える
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飛沫しぶく岬の果の潮風に椿落ちつつ昼靜なり
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深夜二時虫の知らせで目が覚める 今日はそちらのおねしょでしたか
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波ぎわを一人の女性が歩きくる 距離近づくがすれ違うのみ
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恋い慕う 君の門出を如何にして 背中で泣かず 笑みつくれよう
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夜の匂いのやさしくってあまいこと  明日の不安の痛み止め
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私からちぎれるように出て行った胎児は同い年だよ結弦くん
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今年また誰より早く美しく開花するさくら散る潔さ
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何だろな机の上の三角のプラスチックの何かの破片
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誰かを追う 君の目を追う期待感 こっちに来い来い ゴールはここだ
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夕食で 福神漬けの寿司まみれ お腹いっぱい 今日も幸せ
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