脈アリだとか脈ナシだとかはしゃげる仲じゃないわたしは幽霊
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天の川銀河の隅に置き去りの地球ぐすんと泣いてるらしい
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小走りてマスクつけてたらその内に原子サイズの湿虫が這う
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不確かを確かにしたくなる夜に瞬くことも叶わない星
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恥も世も無き恋 僕がため君よ狂おしくなってくれないでしょうか
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現代的魔術的偏愛的な波と粒とのあわいの私
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共に在る 共に見る 共に知る 共に追う 共に生きる _till doomsday
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どんな欲も祈りに変える星たちが夜にたなびき七夕となる
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夜明けとは清潔なものしらじらとブラインド横そっと顔だす
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今にまた 日ごろの日々に 戻りしも 黄金きんの思い出 うつろひはせず
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こんなにも 安い言葉に 騙される 地獄行きより 安い駄賃で
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包丁の代わりに構えたスナックパン 握り過ぎては刺さりませんよ
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分け入れば分け入るほどに遭難の確率が高まる青い山
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11時30分のああ眠いねむたいねむたいあーねみゅたい
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灰の空煙るそよ風を裂く白の旅客機が降りた向こうに行った
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日本を冠して信じられるのは日本酒だけだ、大将おかわり!
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ぶっ壊せ 垣根を越えて やり遂げろ 限界なんか ただの妄想
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君亡きに結婚記念日今更か織姫牽牛かえりみる
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氷片に歯形をつけてさようなら また会いましょう 元気でいてね
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役割を授かることなき虫どもは膝を抱えて枇杷の胎中
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ががんぼの四肢のぬけがら流れてく 蛇口を閉める 汗・声・笑顔
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外は雨 耳をすませば 蝉の声 まぶたの裏には まだ桜の花
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謀略が今日もついでで話されて揺れる山手線外回り
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五月雨の 合間あいまは君を 思うとき 思いあふれて また涙雨
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スタッフロールの寂しさの、のち、春の雪
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ふと思ふ会わぬ時ほど心には貴方がゐたり今日も晴れ空
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やりとりが途切れぬようにしたいから少し焦らして返信す、愛
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情報は、しかし溢れた方がいい われらを未来へ押し流すほど
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なにもかも忘れていいよかぐわしき甘き香りの梔子くちなしがいう
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星屑が人の屑にも降り注ぐ七夕の夜皆に幸あれ
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