目的の見えない努力は疲れるという意味で生存は疲れる
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生きていて、かつ「無駄だからやらない」と言うのは矛盾のはずなのだけど
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なんとなく 無色透明 だった日々 君と出会って キャンディーカラー
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集団は確かに個人より少し(そう、少しだけ)長くは生きる
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百年と三百年を誤差としていては明日七時に起きられぬ
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今日もまた虚無は元気に行く道の前後左右を飛び交っている
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無きものを 数えながらに 生きること 今日から止めて みようと思う
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買い替えたスリッパにまだ身構える 履き潰してよテセウスの船
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果物を10㌔買ってジャムにする ちょっと富豪になった気分で
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能登の海に大きく構える能登島のとじまは のどかな時間が広がる大地
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朝起きて 生地をこねこね 思うのは みんなの笑顔 広がるように
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帰省して五月蝿うるさがられて根を上げてUターンまで三日かからず
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渋滞は神が負わせし試練かと思う親・家族への日頃の不幸
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くつ下の穴の空く場所変わりゆく引きずる右のかかとが笑う
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新しい人に会う度 この人じゃないと感じるだけの毎日
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彼の声耳からずっと離れない 何年経っても気持ちは続く
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人生を今振り返る 恋してる自分が1番好きだったな
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カーテンも防ぎきれない太陽で我がゴミ屋敷は薄く茶色
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Utakataのただそれだけの縁だけど あえると嬉しいただただ嬉しい
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頑張れも いいねもくれる 君だけど 「好き」は嘘でも 言ってくれない
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明日あしたから息子かれは東へわれ西へ ひとり留守番あなたはルンルン
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ツイッターでdisってばかりのあの人がとても優しい歌を詠んでた
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最近の真鯉の家族も少子化で屋根より低く肩身も狭く
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懺悔とかそういう類いのものばっか可愛がっててこの有様だ
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大空で微分積分解くように飛行機雲が交点つくる
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お茶会に遅れそうなの良人おっとには大きな犀のお守りをさせて
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大型のオクシモロンに襲われて音楽祭に音声が消ゆ
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君ならば地獄におちてもきっと三秒ルールで生きのびるだろう
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「また逢える」それならも少し生きなきゃな 一歩一歩前向きながら
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わが目には瓶も十字架クロスに見えにけり すべてを暴け In vino veritas.
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