雷鳴と蒸し暑さ去り雨上がり 闇夜に祈るコロナも去れと
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雨足が強くなる度 下の子は「オバケが来た」と窓に駆け寄る
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宇宙そらの紐 蝶々結びにできたらな ドウナツの穴 君だけの僕
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父親はスマートフォンを知らぬまま 我は戦争を知らぬまま往く
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ざぶざぶと降る八月の雨になど負けじとしんに燃ゆるまぐま
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クロールに火照るうたた寝の教室を撫でつけた風 今どこを吹く
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自動車の ハイビームだけで 焼けた黒ギャル ○か×か ロービームでも焼いてるので×
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いざ行かん あれ玄関の鍵閉めた?そもそも我が家はどこでしたっけ?
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「さみしい」で汚れてしまう ぬぐっても拭ってもまだ独りぼっちだ
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鉢の中で日々争いあう根のようなものを案外人も持ってる
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政治論 何も考えず よく言うね あかりの思いと 私は違う
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夜2番 月の周りの 霞雲かすみぐも 朧の君も 月のようだな
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起きぬけに鼻毛ぬきゐて涙目のヒトデナシもくとなるらむ
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キミのこと 忘れてやるさ 急行で ついでに使う最寄りの駅も
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盛場に 若き男女のもつれるを たれか私に 嗤へと言へよ
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生きていると隣にコトリと唐突な死が置かれることもある朝
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人前で泣かないと言っていた君のメイク直しの理由を作る
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カーエアコン ガンガン浴びてサッと降り 眼鏡曇りてしばし留まる
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我が街はスタバが四軒乱立す ステイタスとは遥かな昔
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兄貴風吹かせて長男意気揚々 味噌汁こぼし盛大に泣く
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下の子も一緒に行くと六時起き 体操カードにスタンプもらう
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あの部長 定年前に退職と人づてに聞く 色々あったと
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命とは 自分次第で 屑となり 宝玉となる 神の賜物
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信じない 人はいつでも 空中に 浮かんで消える シャボンのようだ
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神なんぞ いるわけがない そう思う あなたを神は なんと思うか
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魂が 天に運ばれ 神に会う その時までに いい人になれ
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そう思う 天から神が 見ていれば 一人寂しく 死ぬわけでなし
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歳をとれ 生気も美貌も 失われ 一人寂しく 過ごす毎日
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どのように 死ぬか生きるか 本人に 任せられても 大抵同じ
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明日死ぬ そう思うから 今日生きる 気持ちばかりで 何も変わらず
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