街中のやけにうるさい光源は 欲望ふくむラブホも夜景
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教室の休み時間は水槽の底にいることさえ許されず
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この白き部屋も終わりと知る母の最期の珈琲砂糖多めで
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この痛み夜空に放り投げればいい一生圏外という逃げ道
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一葉のかたち様々アゲハ飛ぶ緑の密度高い日曜
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迷い込んだ蚊に似たものが延々と意識の中を飛び回ってて
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「ぱ」を横の「けん」二つと解釈すれば片足だけで抜けられるのか!
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「戦争をするのは同じ地球(ほし)の民」平和愛する君愛したい
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ときめいて竜宮城の景色酔う一方頭上カラスの帰宅
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サブスクのプレイリストを見せ合って君とヘビロテ同じときめき
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ほらこれが保険証だよ ふふ 裏面はもっとすごいよ
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溶けるまでおどろうよ、シティポップでもchillラップでも君のつまらない冗談でもいいからさ
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おもしろいことが言えなくなりました!幸せだよね、君はどうやら
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冷めていく君に気づいて蓋をする熱い気持ちと過去のすべてよ
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止めようと思い止められるものじゃない ロックンロールは響き続ける
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真実が 虹の彼方に 消えてゆく 娯楽世界が 心を覆う
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哲学も 純文学も 廃れれば 美味しいものを 貪るばかり
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車内誌に 彩る若い 世代では 贅沢願い 娯楽人生
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悦楽が 人生のため 人のため そんな気楽な 志向になれず
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永遠を 忘れる人は 気楽なり その場限りの ごまかし貴族
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堕落する 自分がひどく 恐ろしや 普通のことも えらい罪悪
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結局は 神と自分で 決められる 将来のこと 永遠のこと
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田舎では 市長の声が 聴こえるぞ 田畑に響く 警戒依頼
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暑いぞよ 熱中症が 恐いのか コロナウイルス 少し忘れる
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真夏とは カーテン閉めて 暗がりで 真昼を過ごす 貧しさなのだ
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いにしえの大衆演劇現代いまもなお 舞台も街も照らす余所者よそもの
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透かし空 思わぬ所で 見つけ出す なあんだこんな とこに居たんだ
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漠然と  不安と期待が  覚醒を  促したので 起きる朝四時
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人生の 螺旋らせん階段 上下揺れ 頂上届かず 静かにくだる  
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眠れえぬ夜ごとに重くなる身体 もういくつ寝ると終わる人生
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