ねえ、あなた 言いたいのに言えないで 五十二年 今年こそはと
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風呂上がり柑橘の香を纏いし君よ 肩には泡のひと筋残れり
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葬送のリフレインだと言う母にフリーレンだと今日もリフレイン
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答えなら無くてもいいんじゃないかなぁ?求めるだけが解じゃないから
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足腰に力入らず お座りも儘ならぬきみ 寿命乗り越へ
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ああどうか君のみずうみにこの雨がずっと降り続けますように
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初場所や天皇一家の臨席に 歓声あげる今も臣民
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だれもゐない朝の工場闊歩するおのれひとりの冬であらねど
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月が綺麗 喜ばせたい ただいましてね あなたのLINEに私は揺れる
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虹立てば狐が纏ふ白衣 嫁ぐ日の雨しめやかなるあと
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今宵こそ回り道せむ 蒼き森  月のあかりを地図として踏む
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痩せたいは仲間を作り 太りたいは敵に回す どちらも切実
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幾たびの 心変りを 重ねても 星をひき連れ さざ波はあり
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インクルーシブレストラン「どうしたん」言うくらいもう完食と笑み
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耐えゆけば枯れ野の果ての陽だまりに食欲めばえおでんの香り
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手拭いのユーモア格言可笑おかしくてフレーム探しに自転車で百均
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吾が作る 醤油の染みた玉コンの 湯気の向こうに冬晴れの空 
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うがち過ぎ ただの写真を 見て騒ぐ 不倫浮気に 心霊UFO
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白髪染 もう面倒だと ウィッグか 人の目すぐに 慣れると言い聞かす
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もう切るよ おやすみなさい もう切るよ おやすみなさい もう夜が明ける
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鯛石は米子城跡めでたいととっとり便り彼の写メール
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ちょっと眼をつぶって僕はゆっくりと声の方へと振り返る空気の音が静かに止んだ
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「俺達 幸せになろう」と言ってくれた その「達」の中に 私は居ない
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同じ物 食べて欲しいと キミは言う 食いもんくらい 好きにさせてよ
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効率が 良いか悪いか それだけで 評価をするし 評価をされる
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母とパパ券売機前に佇んで1500円と小銭を持って
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天空に毛皮のマリーズ聞かせてさジャズなんかよりロックの垂れ幕
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初雪を定める機関 フーっと吐く息の白いのと氷柱の針よ
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ゆらぎます 中学受験と英会話とロマンシングサガのリメイク
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このところとんと見かけぬ野良猫何処いずこに去りてあの月を見る
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