Utakata
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夕暮れを待たずに光る星が今君の名前を呼んでいたから
2
迫りくる夕日が僕の背を押した、「そろそろ歩き疲れたでしょう?」
2
今の僕天使の一人すぐ呼べるお口いっぱいマロンクレープ
8
雪が降り心と身体くしゃみしてゆっくり君を愛し始める
8
くらやみに金平糖をぶちまける かみさまにでもなった気分で
3
憎しみで しばらく生きた そのあとの 脱力感に 僕は沈む
4
憎しみが 生きる力に なるなんて 悲しいけれど 長続きはしない
2
正しすぎると 失うものも あるんだね ほんとは清く 正しく生きたい
3
正義なんて いくつもあって 戦い合う ぼくの正義は おまえの悪
2
マッキーのにおいでハイになったとかわめきちらしていた富野くん
4
見ろ、人がゴミのようだというやつが実際ゴミのような人だろ
2
鉛筆を削ったときにでるかすのにおいがきらいになれない加奈
2
きみのなかにあるその糸を手を繋ぎぼくのちからで 赤く染めよう
4
きらきらと後光のような紙吹雪の金色が舞う退場の場面
4
起きているのが 限界になった その時に 耳鳴り響き 脳天を突く
4
ストローくださいと言うときのカロリーはメニューのどこに書いてあるのか
3
冬になったら手紙を出すとは言ったけどほら今年って暖かすぎたし
5
「お取込み中失礼します その髪のさきっちょに焦げたうさぎがいるの」
5
照らされて 墨汁のように染みるから夕陽か紅葉かわからなかった
3
サイレンに吸い寄せられた向こう側 ぱしゃりと響く画面が怖い
2
猿の「掻く」行為はまるで発射ボタン 打ちあげられて蒼穹に
蚤
(
ノミ
)
2
イルミネーションにはしゃぎきれない私が一番無駄な存在だ
4
胃薬を飲んだ直後にまた食べるこれも一種の自虐だろうか
3
終わらない 循環小数の 無限に似て 寄せては返す カノンを聞く夜
3
相性は男と女は最高でだから毎夜恋が生まれる
3
葦原を裸で駆けていた頃は 今よりもっと空は軽やか
5
恋しいも寂しいも違う寒い
夜
(
よ
)
は ウィンナ・コーヒーで魂燃やせ
5
水彩で重ね塗りするキャンパスは遠近法で僕がぼやける
16
唇を噛みなよと言ったあのひとの嘘をつかない口が真紅に
3
さんざめく地球の血液 てらりうむ 潮騒の唸りに叫べ
5
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