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傘のうちに招じ入れたる霧雨に濡れそぼつ
夜
(
よ
)
のあさましき身は
0
絢爛な虚飾に虚実に戯言にまぶしたそれを過去と呼ぶのか
0
肋骨を打鍵し内に仕込まれたメトロノームを加速させてく
1
フラクタルに殖えゆく宇宙に産声を上げよ人の子カオスの
末子
(
まつご
)
1
紫陽花の葉っぱを上から順々に撫で落ちていく雨アルペジオ
2
炭鉱のカナリアみたいな息づかい ヒールの釘をカチカチ鳴かせ
1
道端にヒールの靴底おちている 生き急ぐことへレジスタンスだ
0
干していたシャツから滴る雨粒にこの世の全てを諦めている
1
家にいるはずの三毛猫見つからぬ 今日と明日の隙間で寝てる
1
昼顔のらっぱが野原いちめんに 世界の終わりにきっとかわいく
1
轟音をともなう閃光とともに飛来してきた隕石のきみ
2
鈍色の雨すら遅いこんな日は君の深度の音に沈んで
0
森の木の葉っぱ一枚一枚に奏でる歌を教えてる雨
2
連山に山脈なんて連なれよアルプスなんだこの恋の空
0
何故だろう?ドンピシャなんてタイミング恋の号砲スタートが鳴る
0
土砂降りに「全力ファイト!」虹なんて君もいないよこんな世界に
0
冬なんてサヨナラなんて恋なんて始まらないねその道をゆけ
1
虫なんて音が良すぎる鳴りなんて潜められない調べの夜に
0
君の詠む短歌の「君」が他の
女
(
ひと
)
になったら私、また君に詠むね
3
人気
(
にんき
)
あるハート見てると10以上 でもサイバー空間人気
(
ひとけ
)
ない
2
十二月末はみんなで恋をする、らしいぞらしいが・・・ホントなのか?
0
失恋しても 腹は減るし 頭はかゆい そんな自分が とことんイヤだ
0
物足りない 仕事の邪魔を する君が いないだけで あぁ、何だか
0
気が狂れるほどにくちびる重ねても僕らはいつもひとりとひとり
2
ひんやりと俯く身体 その上を赤と緑に光って泳ぐ
1
君の手は時おりひどく優しくて犬でいいやと思ってしまう
1
「なんだ赤ずきんじゃないのか」 そう言って 僕を投げ捨て 帰る狼
2
『感情は 人身事故の影響で 約
10
分の遅れとなります。』
4
干からびた小鉢の牛蒡を
輩
(
ともがら
)
にキッチン・ドランカー・オブ・ジ・エンドす
2
僕はただ 麦や野花を踏みつけてまで飛びたいと 思えないから
4
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