唇を盗み盗まれ火がついて笑い話にならなくなって
1
届かない手紙を乗せた鳥たちは真珠のいろの雨になります
2
よいことがあるはずだった朝だった 双子の黄身の相思相愛
1
人間のワイヤーフレーム心臓のあたりに小鳥を一羽住まわせ
2
この雨をこの陽を浴びて生きていく私を赦すポカリスエット
3
手の中のソフトクリームしたたって取り返しなどつかない未来
1
僕たちが 世界を呪う ちょっとした きっかけだった、フルーツサンド
7
大美人 天使の笑顔 癒しけり モデル顔負け 映える希望へ
0
宇奈月の 水が綺麗な 黒部川 澄んだ青色 冷たそうだな
2
最年少 若い漫才 天才な 熾烈しれつな快挙 記録更新
0
かまいたち ミルクボーイに ぺこぱなり 漫才ドラマ 輝き笑う
0
冬の白雲は 薄い幾つもの筋の様に 流れゆく空の小川
2
上澄みをすくっただけのひとくちを冷凍しているだけの人生
2
いつかわたしなんにも見えない朝になってふたりをみにくく照らしているわ
1
マイスリー あと一錠です あと四日 不安がよぎって また眠れない
1
思い出が 少ないうちなら 辛くないかも 多かったなら ・・・手遅れですか?
0
辛いのです 会いたいのか どうなのか 思いはチグハグ 心はバラバラ
0
帰り道見上げた夜空丸すぎて誰か測って描いたのか月
1
「勇気を振り絞って……」なんて言うけどそんなの歯磨き粉が限界
1
片足で塀の上に爪先立ち、アイスランドはどちらでしょうか
1
ラケットはもう握ってない見てもないレッドブルでは立てないたましい
6
おりがみの冠 夜の王国はさびしい子どもの王さまばかり
2
たんぽぽの綿毛はじけて夜が来る ミルキーウェイの金色の星
1
指触れた気がした 多分いま君もたんぽぽいろの月を見ている
0
肉体を食んだ魂かなしみが熟し孵化する冬虫夏草
0
昨日はパーティでしたか妖精が脱ぎ散らかした朝顔の花
3
感傷を掻き消すほどのガムシロを入れても舌先震える記憶
0
あの人がもう触らない台所 私の飲まない湿気たネスカフェ
1
告白も別れ話もこの店の冷めたブラックコーヒーの午後
0
親指を立てて熱波に沈んでく 秋にI`ll be back(なんてな)
0