君よ君、 真幸くあれよと 願ひつつ すべてと別れ 我は征くなり
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「像になってよ、このレンズは銃口、わたしが消えちゃう前に、ピース」
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人生のイントロクイズしよ? ヒント:その産声は半音高い
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ほどよく手の届かない存在であって欲しいれんが色のブーツ
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鮨詰めの電車の中で ひとしきり 声高き人に 耳を澄ませり
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佐野アウレ行ったけれども買うものなしだけど楽しいリュックをしょって
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あたたかな右の胸へと耳を当てここは太陽、君をうるおす
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昔より綺麗になったふるさとの海。子供も大人も、学校もなくなった。
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悲しみを追い越したまま漠然と涙の味を確かめている
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喉元を過ぎる熱さは消え去って 火傷の痛み 跡 そして いま
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止まったら凍えてしまう各停の来ないホームを歩き続ける
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正規ルートだった俺の人生で初見殺ししてきやがったお前
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君だけは 何も言わずに ただそっと 支えてくれる マイナンバーよ
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ほっぺチュー キスに変わった 少しだけ 二人の恋が 大人になった
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残業で ようやく家に 着いたのに 灯り消えてて 泣きたくなった
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仕方なく右の小指にした指輪 左の薬指にしたいのに
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シュレッダーかけられた歌星になり届かぬ想いアフターダーク
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夕闇に白いカラスが吸いこまれ橙と紺色のはざまへ
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またひとつ更地が生まれここが前なんだったかの議論も弾む
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フォルダから 現像したい百枚を 選びつつ吾の 愚行反省
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俺、欠陥住宅じゃん 地下室作ったのに階段忘れてた
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透明なガラスの殺意をあげる のこぎりで切った哀れみを頂戴
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どこまでもどこまでも行く散歩道 あなたのことを考えながら
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上司の目 いつも死んでる 管理職 その背に負うは 殿しんがりの意地
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「夢を見た」そう言いながら本当は現実なんだ、騙してごめんね
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誰もかも貴方のことを忘れ去り二度目の死には葬式はない
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君の名はきらきらひかる空の星、湖底に沈んだ一等星
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このまちのすべてを溶かす月光を避けるもうふのなかの真実
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まっすぐに彼を見つめる君の背を僕は追ってた傘も差さずに
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ボロきれと銃だけ持って出かけよう渋谷を駆けるランボーだから
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