街灯は徐々に消えゆく左手に君の右手がなくて爪噛む
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神ならぬ身では万象覚り得ず老いも若きも明日は無垢なり
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六文銭電子決済できないかプラットフォームの三途の川で
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薫風の歌人詩人の輝きにますます澱む我が言葉たち
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高校の頃の思い出あの道のもう無い車輪アニメにだけ在る
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知人らの活躍の様眺め見て苦し紛れに捻り出す短歌うた
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真夜中の暗さが至極丁度良い自分の顔を見ずに済むから
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自分へのご褒美なんて馬鹿馬鹿しい この手で撫でて何が楽しい?
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遺言は残していかない おまえらは何も分からず苦しめばいい
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慰めの追いつくことなき我が人生 ひとり泣いては気休めている
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躊躇いはむしろ若さと思う頃 歳をとるほど投げやりになる
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誰かしら好きになっても許されると思える自信があるだけいいよ
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好かれても困るやろうなが先に来て恋のスタート地点も見えん
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飼ったことも無い犬達のお別れを考えて泣く夜明日が来る
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また拡大ひろがれる闘争領域せんじょうにメタを張らず オオコンニャクの咲かず萎れず
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取り出してみれば案外小さくて怯える様がボク似の心臓
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五+七+五 産まれたその句を 掃いて捨てるも詠んで捨てるも
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お嬢ちゃん ちょっと待ってね。 うーん、身長138cm以下は短歌に載れないんだ。大きくなってからまた来てね
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不死鳥Phoenix かつて栄えた陽区すぺいんの旗 「残念!」琵琶が鳴り響く
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嗚呼橋がかかり 君の 聲が届かぬ四足二輪の 敵対国チャリオット
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交わってまた離れてく空と海まるで私と君みたいだね
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神様は思ったよりも優しいと気づいた朝に涙溢れる
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鈍感なふりし毎日生きている誰かほんとの私見つけて
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放課後に食パンの耳齧りつつ語った河原思い出の場所
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殺してやる、殺してやると叫ぶほど命を重視していたらしい
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「あなただけ」思ってたのは私だけ なんて言うかよ、自惚れんなばか
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梅桜花水木さえ咲き尽くし緑を湛え向日葵を待つ
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蟻や蟻シルクロードを歩むのか背に積むそれは蝉の死骸
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臆病を抱いてただただ目が冴える大の字の夜 月が明るい
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カーテンを閉めきってなお射す光ひとの希望はそういうものだ
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