成人の規定は下がり十八歳 今日は二十歳を祝う日になり
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靴屋でも洋服屋でも売っている 入浴剤という名の玩具
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浅間山 白き高嶺は 笠雲かぶり 峰の向こうの 我が友思う
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振袖の 高嶺の花を 思いつつ 過ごしたあの日 九年前
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彼はもう寝たのだろうな午前二時三時四時五時 少し眠ろう
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君の血を見たとき赤くなかったらそしたら僕はどうするだろう
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魘されていても一応睡眠の補充にはなるらしい現実
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いつも聞きに行った物理の先生も私のこと忘れただろうね
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E=mc^2この式は「じじょう」と読む 先生の教え
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正月の蛇口にこびりついている片栗粉 蛸の唐揚げだろうか
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年明けてまず手懐けている活きのいいカレンダー逆さに巻いて
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真夜中の 尾崎豊に はげまされ 明日も心の driving allnightドライビンオーナイ
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「アイスには賞味期限はないよ」「それ、タイムカプセルみたいな話?」
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19になったら私あのときの君と同じになるってことか
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③地下鉄だサブウェイそれは地下鉄だ ごめんなさいと帰る夜道を
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②数分後私気付いたあの彼は お腹がすいてたわけじゃないんだ
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①サブウェイはどこかと聞かれマックならあっちにあると答えたのだが
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大人にはわからないことわからなくなって記念のダサボールペン
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降りしきる雪のバス停君を待つ来る来ない来る次は必ず 
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もう少し素直になればよかったと  暮れの集まり 指輪に思う
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目を見張る 満月ひとつ 風上に イッテン・プラスキーに会った
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ほんとうは強がりだったな ごわついた髪を梳く朝のための回想
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君宛に初めてあけおめ返信は「みんなで会おう」さらりとかわされ
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もう誰も書き込みしないでメッセージの一番上は君の指定席
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「院も同じとこに来るでしょ」 先輩のそういうとこはほんとに嫌い
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「卒研が終わんないからムリ」なんて 高校のときから変わらない
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先輩が麻雀の役覚えてく 私が教えることもなくなる…
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反射した 影の元人もとびと潔く つまらぬ世界に 色付けありく
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恋もして子供も育て信仰の馳せ場を駆けて御国(みくに)に召さる 
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ふたりきりフードコートで向き合ってりんごソルベをすくいあげてよ
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