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ポケットに カメラを入れて 立ち止まり 花鳥風月 収めて帰る
1
秋の日の 美しき事 夢のよう 人の作りし 醜き物よ
0
秋の日に 歩きて巡り 栗拾い 果実を拾いて 名前も知らず
0
秋の日に 土手を廻りて 溝に落ち 片目が見えぬ 老いは迫りて
1
ピヨちゃんがいない鳥籠にも慣れた 寒空に光る月を見てるよ
2
形容詞、動詞、副詞も入れない 主格が二つあるだけの部屋
2
野良猫だって僕ほど孤独じゃないだろう温みを抱えまた雨に濡れ
1
非常口 いつもいる彼 その先に何があるのか、逃げてみようか。
6
これでって指で囲んだシブースト。りんごのケーキとも呼べなくて
1
部屋の隅の 埃のような 言葉など 全然要らない 僕を見てくれ
3
君に馳せる 心を僕は 隠せない それでも君は 気付かないだろ?
3
あなたが好きと気づいた3日前 あなたと同じ筆箱で あなたを思い出す
1
わたくしのパッキンの寿命やってきて人肌恋しさなどが零れる
4
枯野とは花野の墓場そのうえを駆けるあなたはきっと悪童
1
満月に あなたを思ふ すっぽんか あなたはユリか 恋叶うことなかれ
1
恋心 秋の終わりにふと気づく ワタシは今日も アナタ見つめる
0
自由という足枷を引きずりながら終点のない遠足に行く
2
僕はもう 君がいなくとも歌えるよ 少しもさみしくなんかないさ
2
慎重に和菓子を選ぶかのように 君に贈った三十一文字
0
良い映画を観た後に何をしたらいいかわからない
1
夜明けまで堕ちる速さで駆けてゆく残響ばかりはせめて優しく
1
明日には貴女へ逢える金曜の待ち焦がれるよな立待月の夜
4
生まれ日やまた一つ歳を累計す私の若さの減価償却
5
平行やねじれではなく垂直に君を想って数学の授業
4
紅々
(
あかあか
)
と桜紅葉に秋が夢見るかの如く春想ふかな
3
なんのためにわたしといるの なんのために犬を飼ったの おい こたえろよ
1
言われたとおりに笑って 言われなくなったら 散るしかない春がくる
2
伝へばや 溢る涙
南風
(
はえ
)
乗せて 君が心に いか届かなむ
0
痛いと言いたい態度問いたい遺体いた いただいた糸タイトホワイト
0
愛着という名の麻酔をかけている 心の傷は癒えぬと聞いて
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