12時の鐘を無視する度胸さえあれば何かが変わったかしら
5
‪短パンの紐が通っていないこと忘れ片手で押さえて走る‬
4
出た腹をボールにしてさ グラウンド走り回ったらケーキ屋さんに行く
0
「謝れや」「 何言ってんの? 」「腹立たしい」全部丸めて城を築いた
1
山を吸う 雲吸う川吸う小石吸う 引っ越し初日の清んだ部屋です
2
窓辺 ソファー お風呂場 爪研ぎ キャットタワー ソファー 膝 はい水曜日は終わる
0
寂しいと 思う頃には 影も無し 貴方の声は 今も頭に (まゆりさんに捧ぐ)
7
今日の午後 「虹の彼方」を 母と聞く 見えてくるのは 少しの晴れ間
6
家を出る理由がひとつも見つからない 猫の咀嚼音に勝つものはあるか
2
いつの間に 桜は散って 芝伸びる 十五の春も ただ無為に過ぎ
6
雨で全部が流れてもとに戻れとたらればの願い
0
‪ウインナー、海苔、葡萄、大人になってその価値を知る食卓だった‬
1
‪原付で往復二時間通院をした後かじるプロテインバー‬
1
手元まで映らないから手遊びに分解される文房具たち
3
「どこですか。あなたの彼氏の好きなとこ。」「その質問をしてこないこと。」
2
君の住む変な名前のアパートが心の底から愛おしかった
11
自由とは事実を曲げずに言えること自分自身の言動を見る
2
三年間あの砂を浴びるためにやってきたんだほつれたユニフォーム
0
桃色に濃いあなたの頬に手を伸べた。思っていたよりひんやりしていた。
1
君の顔を見ていたいけど照れるから車窓にうつる横顔がいい
3
水性画をにじませながら考える一番泣いたあの日のことを
3
‪ひとりではいたくないけどふたりでもいたくないのであっち向いてて‬
10
さよならが機能している街角で恋人たちは振り返らない
6
原罪と 言われてみても 実感なし 生きてることは 罪じゃ無いだろ?
8
手のひらのうへにのせたるしろたへの豆腐すずしき夏は来たりぬ
6
学生街 去る日に見かけたあの人は 最初の夏まで友達だった
3
‪これからもアイスの溶けない距離にいて 甘噛みされた耳に疼痛‬
2
言葉とは孤独にならぬ術のこと自分以外の人にも同じに
1
マクラーレン そのセクシーな ボディさえ 眩しいオレンジ 張りゆくマリーナ
0
化粧箱入りのイチゴがあるからさ、うちにおいでよ君が好きだよ 
3