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その時は 本気だったの いつだって 気付いてからじゃ 遅すぎたのよ
1
四畳半 君と過ごした 笑い声
煩
(
やかまし
)
い程に 通り過ぎてゆく
0
歌舞伎町 道ゆくキャッチも 生き生きと みんな同じか 困ってるのは
1
消化する 儚い想いも 昇華した 自然の恵みと 化学調味料
0
三分で ラーメンできたよ ヤッターマン 手は洗ったの? ウルトラマンだね
1
深夜
2
時 何かを頬張る 横顔が 世界で一番 嬉しそうだね
1
背中と白 壁にもたれて 投げかけた 視線の先は
写鑑
(
うつしかがみ
)
だ
0
頼りない 細い背中に もう一度 抱きつけたなら よかったかもな
2
眩しくて 目を閉じてても こじ開ける 東京の光 何ルーメンなの
0
田舎の呼吸 感じてみたなら 癖が濃かった
0
都会の息 吸い込んでみたら 味がなかった
0
酸素自体 味がしないのは 世の常で それでもあたしは 甘味感じたい
2
安らかに 眠りたいだけど 付け焼き刃 心は一生 眠ることはない
1
春の夜に羽織る上着に思い出す幼き頃の母のまなざし
4
本編が 始まる瞬間暗闇の 四隅が広がるあの没入感
4
「人よりも猫を産みたい」幼子の写真に飽いて賛辞も尽きて
2
アイロンの余熱でプレスするように少し続いた逢瀬を思う
1
責めたこと責められているキッチンで小さな鍋が集めるひかり
1
幸せになりたい手づかみで食べるナスのマリネのしみるささくれ
3
両親の愛の
玩具
(
オモチャ
)
と生まれぬる子の人生の哀れなるかな
2
好きになりかけて忘れる途中まで溜めたスタンプカードのように
1
ぴっちりとマスクを着けて眺めれば自粛できない若葉が萌える
1
五月にもなれば誰かの熱を知る最後にあなたが褒めた指先
1
そそくさと 部屋出る誰か 見なくても 案外誰か わかるものです
6
意味はなくとも生きるのだ牛乳で割った珈琲一気飲みする
2
最近は 歌を短歌に 縮めたい 二番煎じ 上等じゃこら
3
あるのかな 手に入るかも 隣の芝 乱れた髪に 触れられないなら
1
眠らない世界の果ての図書館で甘いゼリーを啜っていたい
2
耳元でわーわーわーと叫んでよきみをどろりと忘れた朝に
0
でもいつかニトリの三徳包丁で刺し違えるわ遠い窓辺で
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