ヂャッガリリ前歯がとらえ砕くのは胡椒の粒か卵の殻か
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手放していい命なら神様はきっとくれなかったよね 雨天
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日本一 温度が上がり ニュースにて 熊も里へと 出たと告げらる
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停車した車ではなくドライバーに会釈ができる大人になった
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「君」といふ 言葉で詠われし 幾多の魂の幸せを願ふ
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どうしよう困って焦る勢いでやらねばきっと何時いつになるやら
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駆け落ちは夢のまた夢 懸命にはたらくあなたの背中を見つめて
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「今日よりも若い日はもう来ないよ」と 友の言葉に背中を押され
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やらねばと決意したは なぜかいつも 失敗する夢見てる気がして
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賛美歌を聴きて ゆるりと休みます 子のつとめあり 明日も生きます
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この雨が 過ぎしあかつき 梅雨明けか 夏本番の 暑さ来たらむ
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大都会 今尚残る マンボウの トンネル超えて 悩み突き抜け
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大雪の 壮観写真 感動し 恥ずかしながら 十勝と間違う
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根岸にて 友歌いしが プロの店 雰囲気知らず 微笑みながら
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10分で身支度できるものならば 無理はやめよう 大雨警戒
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雲間より ゆくらゆくらと照る影は 波こそ見ゆれ野分のわけ過ぎける
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かがり火は 凌霄花のうぜんかずらの 花の色 石段のぼる 覚悟をきめる
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明日死ね今日はいいから明日死ね会うたびにそう思う顔もある
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起きられぬ しばし休めということか みこころのままに わが主イエスよ
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野分のわき立ち うち吹き吹かる若木とて 倒れぬさまあれもならはむ
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よそながら 思ひをやりて息つかば 息こそ通ひ せめてとづかめ
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七夕の 翌日に降る 土砂降りは 彦星想う 乙女の涙
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チーム義母 みんなの今後 考えて 施設決めたり 令和五年夏
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浜に出て波の音を聞く 風に吹かれながら一人で笑う
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十年も生きればこれも老犬か気付かぬうちに睫毛の白し
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体内の水分がみな蒸発し頭蓋の裏に溜まり来るらし
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メール便と共に配達されたるか古書を開けば赤き虫をり
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優しさに 触れた心は 強くなり 温もりだけを 散りばめてゆく
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テロで殺された安倍元総理を思う 1年たつが喪失感は消えない
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石段のあちこちに穴が見えせわしく動きまわる蟻・蟻・蟻
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