月照らす中を歩く影二つこうしてやると一つだろ
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体重計 重たい頭 乗せてみる 拭かずに乗せたな 今日はもう駄目
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足の裏 「確かに何かを踏んだのだ」 知らない知らない 血も出ていないし
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玄関の 戸を開けのびる 黒い影 ひとりぼっちだ ひとりぼっちだ
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まんまるの空に浮かんだお団子を一口食べて月へ帰ろう
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不自然な寒さに噛まれるつま先と ベランダで見たセミの亡骸
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今日こそは人間やめていいですか 退職届も書いてきたので
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愛され系イージーモード人生に 向ける羨望もしくは憎悪
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十七の不甲斐なさをば胸に抱き到達不可の弾丸を噛む
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いくたびの千歳にうつる望月は儚き人の四季施をまとう
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はいいろの水溜りにある太陽踏みちぎってもよるは来ないの
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気に入らぬ過去作すべて削除する この句も多分あとで消される
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「出てきたらのけときますと古本屋」 という川柳見つけて笑う
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お月様 見上げてふっと思い出す あなたの香りと 雪見だいふく
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神対応僕の膝に座る君これが無料だと嘘だろなんかあるだろ?
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あの世があるなら行ってみたいなど言ってみたいなど言いたくはない
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タワーを倒して次の本探す結局見つからず本屋に走る
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どうすればいい どうすればいい どうすればいい どうもしなければいい
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酒呑んでも酒呑んでも青い空(自由律俳句)
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しろねこに なってしずかに ねむりたい ささやかなしあわせ つづくあいだに
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ありがとう それ以上の言葉が あれば良いのに たくさんの友に 会えた幸せ
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こしあんふたりつぶあんふたりのうからゐておはぎをつくる秋彼岸かな
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草刈りを何分かですぐ終わらせてスマホ手に取るアウトレットは?
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ぽつたりと朱いろに染まる葉の端に誰かの恋うた見しや幻
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日に映ゆる黄金のいろの並木みち空へとさそふハモニカ吹きぬ
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えり巻きのその先に揺るる天空へ落ち葉と風のつづきてゆきぬ
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目が覚めて、寒いと感じる そういえば また冬は来る また冬が来る
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0時には届かなくなった「おめでとう」 長かったような短いような
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私よりあなたの近くにいる人 どれを飲んだら私がなれる
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ただのひと ただのうそつき ただのゆめ どこにもいない あなたはとおく
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