君と僕ひとつ残ったあの店でサバイブしていく前途を祝し
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(あほなこと しとぅとあんた あほなんにぃ) 遺影の笑みに 母おもう午後
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べにひとつささぬ この身の精一杯 紫陽花色のあれこれ纏ひて
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きどいとはなにごとなのか調べたら鷹山公の質素倹約
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ビートルズ ディスる程度で満たされる人生いいスね安上がりっスね
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やまなりにつもった猫の抜け毛のうえにたんぽぽの綿毛がふんわりおちて
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夏が来る 日課の散歩は老犬よ あなたと私の体力勝負
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頑張ろう 頑張らなくちゃと思いつつ 昼寝から覚め 早一時間
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こどもの日 絵に描いたよな五月晴れさつきばれ 干した布団に 掃除機かけよ
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空広し 羽を広げて 悠々と 一時いっときでもいい 鳥になれたら
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蜂の巣を落とし平穏の窓辺に微睡んでいる連休の午後
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あの人を嫌いになれば気が楽になれると思うが嫌いになれない
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日にち経て 怒り悲しみ なだめつつ 忘れるもんか 時薬なれ 
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しゃがみ込み 揺らすナズナの 共鳴りに 色を歌うは 名も知らぬ鳥
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考えることをやめてはいけないよ そう言って君は冬になった
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「真夏日」と告げるキャスターの肩口に炎帝えんてい双眸そうぼうを見た
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子に願う 厳しき時世じせいの 鯉のぼり 逆風ぎゃくふう浴びて 高くのぼれと
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連れ立った用水路脇の帰り道浅い水底かつては無き藻
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懐かしの水飲み水栓ひねる向き前か後ろかあえなくずぶ濡れ
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孫ら去り静かになった食卓に残り物食む二人無口で
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五月晴れ やっと洗ったマフラーが そよそよ揺れて風を知らせる
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ディナーにて少々飲むので 空きっ腹 よくないと思いカップ焼きそば
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父さんが星になった日泣かないで喪主の挨拶するぞも泣いて
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連休の 出社は体 堪えたり 休日外に 出られざる身よ
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長旅はいかばかりか 「ただいま」のひと言残して眠りこける息子
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窓側のあの子の眼鏡の奥覗く どうか琴線に触れさせてくれ
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連休が意味を持たない私でも人をくぐってコンビニのレジ
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立夏やてェ? そんなんぜったい嘘やんか~ 今葉月やろ? 葉月やゆうてぇ…
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かねてあるあやめも今朝は露となり けだし子らの手には紫
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こんにちはお元気ですか 私は今ブルーライトを浴びております
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